研究課題/領域番号 |
10670291
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
ウイルス学
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研究機関 | 久留米大学 |
研究代表者 |
豊田 哲也 久留米大学, 医学部, 教授 (00197972)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
1999年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1998年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
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キーワード | インフルエンザウイルス / C型肝炎ウイルス / RNAポリメラーゼ / サブユニット / プロテアーゼ / RNase / キャップ |
研究概要 |
インフルエンザウイルスRNAポリメラーゼは、PB1・PB2・PAという3つのサブユニットからなり、ウイルスゲノムRNAの転写・複製を触媒する。これまでの研究からそれぞれのサブユニットの機能としてPB1はRNA合成活性、PB2はmRNAキャップ結合活性を有し、PAはゲノム複製に必須であることが明らかとなっている。そこで、細かな機能部位の同定を目的として、互いにオーバーラップする約150アミノ酸ごとのペプチドに対するポリクローナル抗体を作製ての抗体スキャニング、サブユニット結合部位のアミノ酸の同定を行った。その結果、PB2のN末端(1-259)とPAのC末端(501-617)にRNA合成活性の阻害部位、PB2のN末端(1-159)と中央部(305-559)、PB1のN末端(1-222)、PAの中央部(301-517)とC末端(601-716)にキャップ依存性RNase活性の阻害部位がマップされた。さらに、PB2の中央部(402-559)にはキャップRNA結合部位がマップされた。また、機能の不明確であったPAについて、昆虫細胞で発現・精製した標品を用いてセリンプロテアーゼ活性を持つことを証明した。 また、C型肝炎ウイルスRNAポリメラーゼをコードするNS5B遺伝子を大腸菌で発現させ、それを抗原として家兎を免疫し、抗体を作製した。完全長のNS5Bは昆虫細胞、大腸菌、酵母、動物細胞のいずれの系を用いても、分解がおこり、蛋白の調整ができなかったが、C末端21残基の疎水性アミノ酸を除いて昆虫細胞で発現させたところ、単一バンドの蛋白として精製できた。現在、この標品を用いて、生化学的検討を行っている。
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