研究課題/領域番号 |
10670310
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
免疫学
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
広瀬 幸子 順天堂大学, 医学部, 助教授 (00127127)
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研究分担者 |
張 丹青 順天堂大学, 医学部, 助手 (40296877)
ZHANG Danqing Juntendo University, Dept.of Pathol., Instructor
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
1999年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1998年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 全身性エリテマトーデス / IgG抗DNA抗体 / 自然抗体 / 自己抗体 / 抵抗可変領域遺伝子 / 体細胞突然変異 / 親和性成熟 / CAT遺伝子 / 抗体可変領域遺伝子 |
研究概要 |
全身性エリテマトーデス(SLE)においては、自己抗体の産生が病態形成に深く関わっている。SLEに見られる代表的自己抗体である抗DNA抗体についてのハイブリドーマ株の樹立や抗体可変領域遺伝子の解析から、自己抗体が病原体を獲得する過程で起こる重要な変化は、抗体のIgMからIgGへのクラス転換、抗体可変領域遺伝子の体細胞突然変異とこれに伴う親和性成熟、高親和性クローンの選択ならびにクローン性増殖であることが明らかとなっている。重要な問題は、病原性を獲得する以前の低親和性IgMクラス自己抗体は、本来正常個体に存在する、自己の老廃細胞処理に働いている自然抗体と性質が同じであるにもかかわらず、この抗体がSLE患者においてのみ可変領域体細胞突然変異をともう病的自己抗体に変換するのは何故かという点である。本研究ではこの点を解析するため、抗体重鎖のプロモーターとイントロンエンハンサーの間にchloramphenicol aoetyl transferase(CAT)遺伝子を繋いだ遺伝子を導入したSLE自然発症New Zealandマウス系の樹立を行い、CAT遺伝子の変異を指標として、抗DNA抗体の可変領域遺伝子の体細胞突然変異の機構を探ることを目的とした。 CAT遺伝子導入C57BL/6マウスをNZBおよびNZWマウスと交配し、CAT遺伝子の存在を目安に各々NZBおよびNZWに8代退交配し、このCAT導入NZBをNZWを交配したF1マウスを作製した。このF1マウスには高度のループス腎炎の発症を伴う高力価のIgG抗DNA抗体産生が認められたのでSLEを発症した8ヵ月齢CAT導入F1マウスから抗DNA抗体産生ハイブリドーマ株を樹立した。現在、抗体可変領域遺伝子の体細胞突然変異の有無とCAT遺伝子変異の有無との相関を検討中である。
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