研究課題/領域番号 |
10670369
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
公衆衛生学・健康科学
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研究機関 | 愛知みずほ大学 |
研究代表者 |
土田 満 愛知みずほ大学, 人間科学部, 教授 (00163824)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1999年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1998年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | 植物性たんぱく質 / 菜食 / 健康 / 血漿アミノ酸 / インスリン / グルカゴン / 総コレステロール / 体脂肪 / 投与実験 |
研究概要 |
植物性たんぱく質摂取と健康について、血漿アミノ酸、インシュリン等の関係を中心に次の2つの研究により検討した。 研究1.通常持における血漿アミノ酸と血清インスリン、グルカゴン、コレステロール、そして体脂肪についての検討 i)50〜60歳代の卵乳菜食者(菜食群)と一般健常者(対照群)を性、年齢を調整して男女10名づつ無作為に選択して比較検討を行った。その結果、豆類が菜食群で、肉類、魚類は対照群で摂取頻度が有意に多かった。動蛋比、摂取アミノ酸のリジン/アルギニン比等に有意差がみられた。一方、血漿アミノ酸分画濃度も菜食群でリジン/アルギニン比が有意に低かった。血糖値、インスリン濃度は菜食群で有意に低く、グルカゴンは高めの傾向にあった。以上から、菜食における豊富な植物性たんぱく質摂取が血漿アミノ酸を介してインスリン等の分泌に一部関与している可能性が推測された。 ii)既に得られている30〜40歳代のデータを統合して、30〜60歳までの年代別の検討を行った。その結果、年代が進むにつれて菜食者と一般健常者の血漿リジン、インスリン、血糖値などの差が顕著になり、それが体脂肪の分布状態にも反映している一連の関連が推測された。 研究2.動物性および植物性たんぱく質の1回投与後の血清インスリンとグルカゴンの反応についての実験的検討 20歳台の女性の卵乳菜食者(菜食群)と一般健常者(対照群)各5名に600kcalのたんぱく質、炭水化物、脂肪からなる水溶物を、たんぱく質の種類のみカゼイン、大豆たんぱく、そしてたんぱく質を含まないものに変え投与した。その結果、カゼインが大豆たんぱく質よりも投与30分後のインシュリンのピークが高く、2時間後でも投与前の水準に戻りにくかった。また、インシュリンは菜食群で反応性がよく、特に大豆たんぱく投与持にその違いが大きい傾向があった。摂取たんぱく質はインシュリンの分泌に関与し、植物性たんぱく質は動物性よりもインシュリン分泌に対してマイルドであることが示唆された。 以上の研究結果を、諸外国での報告を踏まえて考察すると、本研究での菜食群と対照群との間にみられる差は、一部は摂取たんぱく質の質的な差から喚起されている可能性が示唆される。平均的な日本人の食生活でも菜食者と比較するとインスリン等に差があることは今後の食生活の指針上で重要になると考えられる。
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