配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2000年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1999年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1998年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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研究概要 |
ATL患者より分離したATL細胞で発現が変化する細胞内因子を単離し、ATLの発症および病態について解析した。複数の急性型のATL患者から単離したATL細胞と非感染CD4陽性T細胞およびMOLT-4細胞とのサブトラクション法とDifferential display法にてATL細胞にて発現が増強するクローンを10クローンクローニングした。これらのクローンは、CD70,CD151,CCR7,Z225,MIP-1alpha,JAK3,Tyk,Pyk2,Typo,HYLである。これらのち、CCR7/EBI1,Pyk2,CD151について研究をすすめた。リンパ組織への浸潤のあるATLと浸潤のないATLのCCR7の発現レベルを比較すると、リンパ組織への浸潤のあるATL細胞の方が有意にCCR7の発現が高かった。逆に、CCR7の発現の高いATL細胞は、flow condition下でSLC刺激でICAM-1に有意に接着し、機能的にも確認され、CCR7の発現レベルとリンパ組織への浸潤とは相関することが明らかになった。Tyrosine kinase Pyk2 mRNAはATL細胞で発現が増強していた。Pyk2 cDNAをIL-2依存性T細胞株に導入し、過剰発現させたtransformantを作成した。このtransformantは培養1ヶ月以内で、IL-2非依存性に増殖に増殖しはじめた。一方、コントロールはIL-2依存性であり、Pyk2の発現がATLの発症に関与していることが示唆された。白血病型の末梢血ATL細胞とリンパ腫型のリンパ節内ATL細胞で、CD151,VLA4,VLA5の発現を検討した。CD151,VLA4,VLA5の発現は白血病型の末梢血ATL細胞では弱く、リンパ腫型のリンパ節内ATL細胞では残っており、リンパ腫形成に、CD151,VLA4,VLA5が関与している可能性が示唆された。
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