研究課題/領域番号 |
10670430
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
内科学一般
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研究機関 | 帝京大学 |
研究代表者 |
橋本 喬史 帝京大学, 医学部, 助教授 (30082142)
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研究分担者 |
柳田 たみ子 帝京大学, 医学部, 助手 (80082204)
宮下 琢 帝京大学, 医学部, 助手 (00239401)
広畑 俊成 帝京大学, 医学部, 助教授 (90189895)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
1999年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1998年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | Tリンパ球 / Tリンパ球抗原レセプター / CD3 / 好中球 / actin / 進行性神経ベーチェット / インターロイキン-6 / メトトレキサート / SEC1 / 固相化抗CD3抗体 / IFN-γ / ベーチェット病 / T細胞 / スーパー抗原 / Stapylococcal enterotoxins / T細胞抗原レセプター |
研究概要 |
本研究においては、まずベーチェット病のTリンパ球の異常が、T細胞抗原レセプターとCD3分子の間の刺激伝達系に存在する可能性が強いことを確認した。これにより、健常人においては反応を誘発できないような弱い抗原刺激に対しても、ベーチェット病患者Tリンパ球は反応し、種々の発作を生じることがよく説明される。 一方で、ベーチェット病においては好中球の機能亢進もよく見られることがわかっている。本研究においてベーチェット病患者好中球にはtruncated actinが特異的に検出されることが明らかになった。こうした異常は、同じ炎症性疾患である慢性関節リウマチでは認められなかったことから、サイトカイン等の炎症反応に起因する二次的な現象ではなく、ベーチェット病の病因そのものと密接に関係している可能性が十分に考えられる。この点において、こうした異常actinがリンパ球・単球などにも存在するのかを確認しておくことは極めて重要であると考えられる。 ベーチェット病の基本病態は急性発作と寛解の繰り返しである。しかしながら、一部の患者においては長期罹病の後に進行性の痴呆様精神症状が出現する。本研究においては、こうした進行性の精神症状が中枢神経内のIL-6の過剰産生を伴う慢性炎症に起因することを明らかにした。さらに、こうした炎症は唯一メトトレキサートによってにみ沈静化できるという点から、慢性関節リュウマチの炎症とも類似点があることが明らかになった。今後は、如何なる機序により、急性炎症の反復が慢性進行性の炎症へとスイッチしてゆくかについて解明してゆく必要があろう。
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