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prolineに富む内因性抗菌ペプチドPR-39を用いたシグナル伝達ブロックによる肝癌転移の遺伝子治療

研究課題

研究課題/領域番号 10670444
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 消化器内科学
研究機関旭川医科大学

研究代表者

藤本 佳範  旭川医科大学, 医学部, 助手 (90292127)

研究分担者 高後 裕  旭川医科大学, 医学部, 教授 (10133183)
研究期間 (年度) 1998 – 1999
研究課題ステータス 完了 (1999年度)
配分額 *注記
2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
1999年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1998年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
キーワード内因性抗菌ペプチド / PR-39 / syndecan / actin / シグナル伝達 / 肝癌細胞 / MAPkinase / 浸潤
研究概要

PR-39はブタの小腸粘膜および白血球から精製されたprolineに富む内因牲の抗菌ぺプチドである.我々は,このPR-39がproteoglycan型接着分子であるsyndecanの発現を誘導するとともに,肝癌細胞の固有運動能を低下させ,細胞形態とactin構造に変化を起こすことを明らかにした.また,近年,PR-39が白血球のp47phoxのSH3 domainに結合しNADPH oxidaseの活性を抑えるという報告やPR-39がSH3 domainを有するシグナル伝達分子であるp130Casに結合するという報告が出された.そこで我々は,PR-39のシグナル伝達における機能を明らかとするために,最もよくシグナル伝達系が解明されているrasの系を用いてその増殖能に及ぼす影響と技能について検討した.ブタPR-39 cDNAをhuman acti-vated k-rasによりtransformしたNIH3T3細胞へ導入し,activated k-rasおよびPR-39蛋白をともに発現しているクロ―ンを得た.このPR-39 transfectantについてactin構築,in vitroでの細胞増殖能,in vivoでの腫瘍形成能,Elk-1を基質としたMAPkinase活性,cyclinD1の発現およびPR-39の結合蛋白について検討した.PR-39 transfectantではコントロ―ルのrast transformantに比べ,actin stressfiberが出現し,細胞増殖能および移植後2週での腫瘍形成能が低下していた.また,MAPkinase活性およびcyclinD1の発現が低下していた.Tagとして融合したhemagglutininに対する抗体を用いた共沈法により複数の蛋白がPR-39と結合していることが明らかとなった.PR-39の遺伝子導入はrasのシグナル伝達系に影響を及ぼし,その細胞増殖を抑制した.この機序としてPR-39のproline rich regionがシグナル伝達系のSH3 domainを有するある蛋白に結合し,シグナルをブロックすることが想定された.

報告書

(3件)
  • 1999 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 1998 実績報告書
  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] Ohtake T,Fujimoto Y,Ikuta K,Saito H,Ohhira M,Ono M,Kohgo Y.: "Proline-rich antimicrobial peptide, PR-39 gene transduction altered invasive activity and actin structure in human hepatocellular carcinoma cells"Brit J Cancer. 81. 393-403 (1999)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1999 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 藤本佳範,大竹孝明,鈴木康秋,田中浩二,生田克哉,斉藤浩之,大平基之,小野稔,高後裕: "Protineに富む内因性抗菌ペプチドPR-39遺伝子を用いたシグナル伝達ブロックによる肝癌転移の遺伝子治療"日本癌病態治療研究会誌. 5. 176-177 (1999)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1999 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 高後裕,藤本佳範,浦等: "増殖因子受容体からのシグナル伝達経路の阻害によるがん治療法の開発"がん治療のあゆみ. 18. 13-18 (1999)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1999 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Ohtake T, Fujimoto Y, Ikuta K, Saito H, Ohhira M, Ono M, Kohgo Y.: "Proline-rich antimicrobial peptide, PR-39 gene transduction altered invasive activity and actin structure in human hepatocellular carcinoma cell."Brit J Cancer. (1999)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1999 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Ohtake T., Fujimoto Y., Ikuta K., Saito H., Ohhira M., Ono M., Kohgo Y.: "Proline-rich and imicrobial peptide, PR-39 gene transduction altered invasive activity and actin structure in human hepatocellular carcinoma cells"Brit J Cancer.. 81. 393-403 (1999)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] 藤本佳範、大竹孝明、鈴木康秋、田中浩二、生田克哉、斉藤浩之、大平基之、小野稔、高後裕: "Prolineに富む内因性抗菌ペプチドPR-39遺伝子を用いたシグナル伝達ブロックによる肝癌転移の遺伝子治療。"日本癌病態治療研究会誌. 5. 176-177 (1999)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] 高後裕、藤本佳範、浦等: "増殖因子受容体からのシグナル伝達経路の阻害によるがん治療法の開発。"がん治療のあゆみ. 18. 13-18 (1999)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書

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公開日: 1998-04-01   更新日: 2016-04-21  

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