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リコピンによるLECラットの発癌抑制の検討

研究課題

研究課題/領域番号 10670480
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 消化器内科学
研究機関香川医科大学

研究代表者

渡邊 精四郎 (渡邉 精四郎)  香川医科大学, 医学部・附属病院, 講師 (00158635)

研究分担者 有馬 啓治  香川医科大学, 医学部, 助手 (50212650)
西岡 幹夫  香川医科大学, 医学部, 教授 (30034937)
研究期間 (年度) 1998 – 1999
研究課題ステータス 完了 (1999年度)
配分額 *注記
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1999年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1998年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
キーワード肝細胞癌 / 実験腫瘍 / リコピン / 小柴胡湯 / LECラット / 腫瘍の分化
研究概要

LECラットは、銅沈着に伴う肝細胞障害により、肝炎を引き起こし、さらには、肝癌を発生してくる系である。リコピンや小柴胡湯の1年6ケ月にわたる長期投与によってLECラットにおける肝癌自然発生が修飾されるかどうかについて検討した結果、リコピン群、小柴胡湯群ともにコントロール群との間で発癌率に差が見られなかった。限られたエビデンスとして、GST-P免疫組織染色により肝組織単位面積(1cm^2)当たりに占めるGST-P陽性結節の数がコントロール群に比べてリコピン群では有意に少なかった(p=0.00124)。澤田らの報告から、肝におけるGST-P陽性結節の数は、発癌イニシエーションの強さを示し、GST-P陽性結節の大きさは発癌プロモーションの強さを示すことが知られている。リコピンは、発癌イニシエーションの強さを減じる作用がある可能性が示された。小柴胡湯群とリコピン群との間には肝臓組織中の鉄の値に有意差があり、リコピン群のほうが鉄の含有量が少なかった(p=0.0207)。LECラットで肝臓内の鉄の含量を少なくすると癌を予防できたという報告があり、肝臓内の鉄の含量がリコピン群で少なかったことと、肝組織単位面積あたりのGST-P陽性結節の数がコントロール群に比べてリコピン群のみが有意に少なかったことと関連している可能性が示された。血清α-fetoprotein値はコントロール群において331.0±249.1ng/ml、リコピン群では559.4±1211.4ng/ml、小柴胡湯群では588.3±653.4ng/mlであり、三者間に有意差は認めなかった。発癌の割合も三者間に差がなく、これらの薬剤により、LECラットにおける肝発癌が抑制されないことが明らかとなった。また、今回新しく見出されたリコピンの前癌病変発生抑制効果については知られておらず、今後検討される課題と考える。

報告書

(3件)
  • 1999 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 1998 実績報告書

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公開日: 1998-04-01   更新日: 2016-04-21  

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