研究課題/領域番号 |
10670481
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
消化器内科学
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
恩地 森一 愛媛大学, 医学部・第三内科, 教授 (10112260)
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研究分担者 |
舛本 俊一 愛媛大学, 医学部・第三内科, 講師 (40243779)
SMF アクバル (S.M.F アクバル) 愛媛大学, 医学部・第三内科, 助手 (60190633)
SMF アクバル 愛媛大学, 医学部, 助手 (90294793)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
1999年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1998年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 樹状細胞 / ワクチン療法 / トランスジェニックマウス / B型肝炎ウイルス / ワクチン治療 / B型肝炎ウィルス |
研究概要 |
B型肝炎ウイルス(HBV)の持続感染において樹状細胞が重要な役割を果たし、B型肝炎ウイルス遺伝子トランスジェニック(HBV-Tg)マウスでは樹状細胞の抗原提示能が障害されていることを証明してきた。このマウスにHBsワクチンを投与するとHBVの増殖が停止しHBs抗原とHBe抗原が陰性化した。さらにワクチン治療によりマウス樹状細胞機能が回復した。しかしワクチン治療において樹状細胞機能が回復する機序に関しては不明である。 HBV Tgマウスに対するHBVワクチンの作用機序を明らかにする目的で、樹状細胞の抗原提示能と表面マーカーの変化及びサイトカイン産生能について検討し、さらに治療前の樹状細胞機能によりワクチン治療の効果が予測できるか検討した。さらにHBV-DNAワクチンについても検討した。 ワクチン療法が有効であったマウスではDC機能が改善し、その機序はDCのMHC class II,CD86の発現亢進とIL-2,IL-12,TNF-αの産生亢進によると考えられた。ワクチンが有効であったマウスではワクチン治療前に樹状細胞機能をKLHに対する反応で検討すると反応性の高いDCが存在した。したがってより活性化された樹状細胞を持つマウスのみがワクチンに反応したことからワクチンの効果予測が可能であった。 DNAワクチンをHBVトランスジェニックマウスに投与した実験では1回の投与のみで通常のHBVワクチン以上の効果が得られた。このことからDNAワクチンの方が樹状細胞を賦活化する作用が強いことが示唆された。 以上から、HBs抗原によるワクチン療法の作用機序に樹状細胞が重要な役割を果たしていることが明らかとなった。
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