研究課題/領域番号 |
10670482
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
消化器内科学
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
道堯 浩二郎 (道尭 浩二郎) 愛媛大学, 医学部・附属病院, 講師 (50209798)
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研究分担者 |
舛本 俊一 愛媛大学, 医学部・附属病院, 講師 (40243779)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1999年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1998年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | B型肝炎ウイルス / 樹状細胞 / in situ PCR / 末梢血単核球 / トランスジェニックマウス / HBV-DNA / B型肝炎ウィルス / リンパ球 |
研究概要 |
肝炎ウイルスが持続感染する機構として、宿主の免疫能低下によるウイルス排除の障害が想定されているが、その機序は不明である。我々はB型肝炎ウイルスキャリアのモデルマウスにおいて樹状細胞機能が低下していることを明らかにしてきた。本研究は、B型肝炎ウイルスの持続感染機構と感染宿主の免疫能低下の機序を解明するための一環として、リンパ球、樹状細胞にB型肝炎ウイルス(HBV)が感染しているか否かを明らかにすることを目的として、通常のPCRとともに、in situ PCR法により個々の細胞レベルでHBV-DNAの有無を検討した。 ヒトB型肝炎ウイルスキャリアから得た末梢血単核球(PBMC)および末梢血からIL-4、GM-CSF添加下に8日間培養して採取した樹状細胞を対象として約1×10^5の細胞よりDNAを抽出し、HBVに特異的なPCRプライマーを用いて通常のPCRでHBV-DNAの有無を検討した。次に、HBVトランスジェニックマウス(HBV-mouse)の脾臓から得た単核球を陽性コントロールとしてin situ PCRの手技を検討した後、ヒト樹状細胞とPBMCについて検討した。in situ PCRは、細胞サンプルをスライドガラスに接着させ、in situ PCR用機器を用いてHBV-DNAを増幅した後、hybridizationを行い(PCR-in situ hybridization)、細胞形態を保持した状態でHBV-DNAの検出を試みた。通常のPCRでは、ヒトB型肝炎例の単核球、樹状細胞ともにHBV-DNAの存在を認めた。in situ PCRでは、HBV-mouseの脾臓から得た単核球で安定して検出する手技を確立し、ほぼすべての細胞核にHBV-DNAの存在を認めた。しかし、HBV-mouseの検出条件では、ヒト樹状細胞では、安定した結果が得られず、更なる検出手技の改善を行っている。 in situ PCRでの研究は未完であるが、通常のPCRの成績より、ヒトB型肝炎例では樹状細胞、末梢血単核球ともにHBVがこれらの細胞に感染または細胞に接着して存在することが明らかになった。
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