研究課題/領域番号 |
10670488
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
消化器内科学
|
研究機関 | 宮崎医科大学 |
研究代表者 |
坂田 純一郎 宮崎医大, 医学部, 助手 (30253818)
|
研究期間 (年度) |
1998 – 2001
|
研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
|
配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1999年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1998年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
|
キーワード | アドレノメデュリン / 生理活性ペプチド / 消化管分布 |
研究概要 |
まず、ヒトとラットの消化管における詳細なアドレノメデュリン(AM)の組織分布についてradioimmunoassay(RIA)を用いて調べた結果、AMは胃から大腸にかけて広範に450-520fmol/gwet tissueの濃度で分布していることが判明した。その大部分は筋層でなく粘膜層に分布しており、高速液体クロマトグラフィーを用いた組織内の分子型の検討では、AM免疫活性は生理活性を持つ成熟型AMと一致した。 ノザンプロット法を用いたAMの消化管における遺伝子発現の検討でも、AM遺伝子は胃、小腸、大腸の各消化管組織での発現が認められた。 胃の免疫組織学的検討では、AMは胃粘膜のクロモグラニン陽性内分泌細胞に分布しており、さらにガストリン抗体を用いた詳細な検討によりAM陽性細胞はG細胞であることが判明し、AMが生理活性物質としてG細胞に存在し、ガストリンをはじめとする胃内分泌機構に対して何らか関与している事が示唆された。 また胃におけるAMの生理学的変化を調べるためにラットを24時間絶食にしてAMの組織内濃度や遺伝子発現を検討したところ、コントロール群と比較して組織内AM濃度は175%の増加を認め、遺伝子発現は約3倍のレベルに達する事が判明した。 AMは強力な血管拡張作用を持ち、絶食によってもたらされる胃粘膜の血流低下を調節している可能性が考えられた。 これらの結果よりAMは消化管に広く分布し、胃などの消化管機能を維持するような生理物質として作用している事が示唆された。
|