研究課題/領域番号 |
10670507
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
消化器内科学
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研究機関 | 帝京大学 |
研究代表者 |
滝川 一 帝京大学, 医学部, 教授 (70197226)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
1999年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1998年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 胆汁うっ帯 / 胆汁酸 / 有機アニオン / 毛細胆管膜 / Bsep(bilesalt export pump) / Mrp2(multidrug resistance protein2) / ファイロジン / リポポリサッカライド / 胆汁うっ滞 / Mrp2(multidrug resistance protein 2) / ファロイジン / 有能アニオン / 有機カチオン / 毛細胆管 |
研究概要 |
胆汁酸および有機アニオンの幹細胞から毛細胆管への排泄はこれらの物質の肝輸送の律速過程であり、各々bile salt export pump(Bsep)およびmultidrug resistance protein 2(Mrp2)による1次性能動輸送を受ける。肝内胆汁うっ帯では、胆汁酸や有機アニオンの胆汁中排泄が障害され、平成10年度は代表的な胆汁うっ帯モデルであるphalloidinおよびlipopolysaccharideによるラット胆汁うっ帯で、これらのキャリアーの変化を検討した。それぞれBsepおよびMrp2に対する抗体は、これらのキャリアーのC末端のペプチドを合成しKLHにcouplingさせたものをウサギに免役して作製した。抗体の特異性はBsep抗体についてはラット網細胆管膜およびBsepをトランスフェクトしたSf9細胞の細胞膜を用いて、Mrp2抗体についてはSprague-Dawleyラットおよび先天性黄疸ラットEHBRの毛細胆管膜も用いて、ウエスタンブロットで確認した。Phalloidinについては0.5mg/kgを静注90分後に、lipopolysaccharideについては2.5mg/kgを静注18時間後に肝を摘出してホモジェネート後、蔗糖勾配遠心で細胞膜成分を精製し、これを用いてウエスタンブロットを行った。Phalloidin投与では、BespおよびMrp2ともに著明に阻害されている可能性が考えられる。またlipopolysaccharide投与では、Bsepのレベルは60%の低下に留まったのに対し、Mrp2は5%以下と著明に低下した。この結果はin vivoで有機アニオンの排泄が選択的に障害された点、また人の敗血症で胆汁うっ帯は軽度であるの著明な高ビリルビン血症がおこることがあるがこの病態を説明しうるものと考える。
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