研究課題/領域番号 |
10670513
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
消化器内科学
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研究機関 | 東京女子医科大学 |
研究代表者 |
中村 哲夫 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (00221458)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2000年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1999年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1998年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | RDA / cDNA / サブトラクション / Colon / Reg-1-α / GW112 / Annexin-1 / RDA法 / 大腸癌 |
研究概要 |
同一患者(2例)の大腸癌原発巣と大腸癌肝転移巣よりmRNAを抽出し、cDNAに変換した後、RDA法(PCR法に基ずくRNAのサブトラクション法)を用いて大腸癌原発巣に比し、大腸癌肝転移巣で発現増強を示す遺伝子群の同定を試みた。計3サイクルのサブトラクションを行い、3サイクル目は、テスター(大腸癌肝転移巣のcDNA)、ドライバー(大腸癌原発巣のcDNA)比1:80、000でサブトラクションを行った。この結果、Agarose Gel上、約1000bp付近および600bp付近にEtBrで濃染されるbandが検出され、これらの遺伝子配列を決定した。この遺伝子配列を遺伝子バンクに照合(BLAST SEARCHを使用)し、それぞれの遺伝子クローンの同定を試み大腸癌原発巣に比し、大腸癌転移巣で5倍以上の発現増強を示す遺伝子が8種類同定された。内4種類は既知の遺伝子であった(1.Reg1-α 2.Annexin-1 3.GW112 4.Sm-like protein)。2種類は遺伝子バンクに未登録の遺伝子であり、2種類は遺伝子バンクに登録されている(Cosmid L219のクローン遺伝子、およびBACクローン内16p13染色体上遺伝子)が機能が明らかにされていない遺伝子であった。この内、Reg1-αは、もともと膵臓のラ氏島の再生時に発現増強を示す遺伝子として同定され、最近、ガストリン刺激により胃の内分泌系の細胞からも分泌され胃粘膜上皮細胞の増殖にも関与する事が明らかにされている。また、Annexin-1は、自己反応性T細胞の抑制に関与するとされている。これらの遺伝子の大腸癌転移巣における発現増強が、大腸癌の増殖能の増強や自己の免疫監視網からのエスケープに関与し、大腸癌の発育、転移のメカニズムの一つである可能性がある。そこで、既存の遺伝子の中では、Reg1-αとAnnexin-1およびGW112に着目して研究をすすめた。これらの遺伝子発現をreal-timePCR法により検討したところ、これらの遺伝子発現は必ずしも大腸癌肝転移巣に特異的ではなく、大腸粘膜の炎症と密接に関係している事が判った。冊子中にReg1-αとAnnexin-1およびGW112遺伝子発現と大腸粘膜の炎症の関連を詳述した。
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