研究課題/領域番号 |
10670519
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
消化器内科学
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研究機関 | 関西医科大学 |
研究代表者 |
内藤 雄二 関西医科大学, 医学部, 講師 (30198014)
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研究分担者 |
中橋 佳嗣 関西医科大学, 医学部, 助手 (70247930)
松崎 恒一 (松崎 恆一) 関西医科大学, 医学部, 講師 (70278638)
関 寿人 関西医科大学, 医学部, 助教授 (70163087)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
1999年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1998年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 肝癌細胞 / インテグリン / 転移 |
研究概要 |
交付申請書に記載した研究計画および方法に従って研究を行い、以下の成果を得た。 1. 培養ヒト肝癌細胞および臨床検体におけるインテグリンサブユニット発現の検討から、肝癌細胞が浸潤・遠隔転移を形成する過程の中で、インテグリンが血管新生、原発巣からの遊離・遊走、血管への侵入・侵出や転移巣への着床・増殖に関与していることを明らかにした。2. 肝細胞癌におけるインテグリンサブユニットの特徴的な発現が、肝癌の臨床的悪性度の評価や遠隔転移能の予知・予見に役立つことを立証した。3. in vitroおよびin vivoの実験結果から、肝癌細胞の浸潤・転移が環状オリゴペプチドにより阻害されることを見出した。この作用機転として、オリゴペプチドがインテグリン機能に拮抗する可能性が示唆された。4. 内皮系細胞の血管新生は、インテグリンサブユニットの中でもαvファミリーの発現とそれらの機能に依存的であることを見出した。 以上の成果から、インテグリンが肝細胞癌の増殖のみならず浸潤転移、遠隔転移においても重要な役割を果たしていることが明らかとなった。また、肝癌細胞の特徴的なインテグリンサブユニットの発現は肝癌悪性度や癌転移の予知・予測のマーカーになり得ることを確認した。 インテグリン機能に拮抗し得るオリゴペプチドは全く新しい作用機序により肝癌細胞の増殖、浸潤転移ならびに遠隔転移をコントロールし得る医薬品として、大いに期待される。
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