研究課題/領域番号 |
10670524
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
消化器内科学
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研究機関 | 広島大学 (2000) (財)沖中記念成人病研究所 (1998-1999) |
研究代表者 |
茶山 一彰 広島大学, 医学部, 教授 (00211376)
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研究分担者 |
熊田 博光 冲中記念成人病研究所, 研究員 (20124307)
池田 健次 財団法人 冲中記念成人病研究所, 研究員 (80211027)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2000年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1999年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1998年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | lamivudine / PCR-RFLP / mutation / resistance / PCR / YMDD / 長期投与 / B型肝炎ウイルス / 点突然変異 / C型肝炎ウイルス / ラミブジン / YMDDモチーフ / YVDD / YIDD |
研究概要 |
本研究ではまず、lamivudine耐性B型肝炎ウイルスのpolymerase chain reaction(PCR)を利用した検出方法を開発し、ついで、それを改良した。最初に開発したPCR-RFLPによる検出方法で、耐性株の出現をHBV DNAの上昇よりも3-4ヶ月早期に検出することができた。さらに、YVDDのアミノ酸配列を有する変異株の検出において、野生株との混合状態であるとの誤判断をする可能性があったが、1st PCRのprimerの濃度を下げることにより、この誤判断を回避することが出来るようになった。これらの検出法を利用することにより、YMDD motif にmut ationを有する変異株が1年前後から出現し始めることが明らかとなった。投与開始前の血清からは、YMDD motifの変異株は1例も検出されなかった。初期の検討では、lamivudine耐性株が年々増加し、lamivudine単独投与の治療では限界があると考えられたが、3年目以降は耐性株の出現が認められなくなった。最終的な累積変異株出現率は47.6%、HBV DNAの再上昇率は42.8%、肝炎の再燃率(GPTの再上昇率)は36.7%であり、約半数の症例ではlamivudine単独でも十分な効果がみられることが明らかになった。また、キャリアからの重症化例においては、耐性株が通常の経過例と比較して出現しにくいことも明らかになった。今後さらに、長期投与例や、重症化に対してlamivudineを投与した症例の臨床経過とウイルス学的な変化について検討を重ねてゆく必要がある。また、インターフェロン投与を併用した症例において、YMDDの変異株の出現が抑制されていないかどうかについても検討を加える予定である。
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