研究課題/領域番号 |
10670537
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
呼吸器内科学
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
小泉 知展 信州大学, 医学部・附属病院, 助手 (20273097)
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研究分担者 |
久保 惠嗣 (久保 恵嗣) 信州大学, 医学部, 教授 (80143965)
本田 孝行 信州大学, 医学部, 助教授 (80238815)
藤本 圭作 信州大学, 医学部, 助手 (70242691)
蜂谷 勤 信州大学, 医学部, 助手 (20303464)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
1999年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1998年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 気管支喘息 / 気管支リモデリング / 好酸球 / 誘発喀痰 / アスカリス自然感作綿羊 / 呼気一酸化窒素 / TGF-β / 杯細胞過形成 / 呼気-酸化窒素 / Tryptace / 慢性閉塞性肺疾患 / リモデリング / アスカリス抗原 / 緬羊 / ステロイド / 気道炎症 |
研究概要 |
アスカリス自然感作綿羊を用いて、アスカリス抗原を反復吸入曝露することにより、実験的に気道リモデリング作成を試みた。8週間の反復抗原吸入曝露によって、好酸球を主とする顕著な炎症細胞浸潤を中枢気道から末梢気道に至るまで広範囲に認められ、気道上皮の杯細胞化生が生じることを確認した。これらの変化は末梢気道で顕著であった。これに伴い明らかな気道反応性亢進も認められた。しかし気管支壁基底膜層の明らかな肥厚、気管支平滑筋の肥大・過形成、粘膜下腺の増大等の構造的変化は認められなかった。また臨床的研究として、非侵襲的な気道炎症のモニタリングとしての有用性が確立されている誘発喀痰を気管支喘息患者から採取し、喀痰中のgrowth factorsや炎症性メディエーターを測定。さらに呼気中nitric oxide(NO)を測定し、気管支リモデリングとの関係について検討した。気管支喘息患者では喀痰中の好酸球数の増加およびTGF-betaの上昇を認め、この好酸球性の気道炎症と相関して、呼気中NO濃度および産生量の増加がみられた。リモデリング群と非リモデリング群との比較では、好酸球性の気道炎症に有意な差はないが、TGF-betaがリモデリング群で高値を示す傾向がみられた。また、リモデリング群では呼気NO産生量の増加はみられなかった。以上より、リモデリングにはTGF-betaの関与が示唆され、好酸球性気道炎症と呼気NO産生量とのギャップは気道リモデリングの指標に成りうる可能性が示唆された。COPD患者の誘発喀痰による検討で、症状安定期にある慢性肺気腫患者では好中球および好酸球性の気道炎症が混在し,好酸球性の気道炎症が強く関与している患者では、気道閉塞の改善という点においてステロイドは有効であることが示唆された。
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