研究課題/領域番号 |
10670540
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
呼吸器内科学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
長井 苑子 (1999) 京都大学, 医学研究科, 助教授 (30217955)
泉 孝英 (1998) 京都大学, 医学研究科, 教授 (80027101)
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研究分担者 |
三尾 直士 京都大学, 医学研究科, 助手 (90243097)
西村 浩一 京都大学, 医学研究科, 講師 (80243096)
北市 正則 京都大学, 医学研究科, 助教授 (00161464)
長井 苑子 京都大学, 医学研究科, 助教授 (30217955)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
1999年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1998年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | 間質性肺炎 / 外科的肺生検 / 線維化 / 炎症細胞浸潤 / 気管支肺胞洗浄液 / 膠原病間質性肺炎 / 膠原病性間質性肺炎 / 炎症性病変 / 線維化病変 / 特発性間質性肺炎 / 臨床経過・予後 |
研究概要 |
間質性肺炎について外科的肺生検によって組織診断された症例を用いて、以下の検討を行った。1)慢性経過の特発性間質性肺炎(IPF/UIP)と膠原病性間質性肺炎(UIP)について、検査時点での年令、性別、喫煙の有無、病勢(肺機能検査、血液酸素分圧、血液検査所見)をマッチさせた2群を用いて、組織所見を定量的に評価して、その炎症細胞浸潤と線維化の範囲と質について比較検討を加えた。結果として、前者の病変では、後者のそれに比べて、肺胞腔のマクロファージの増加、線維化の範囲が強いことが確認された。この所見は、気管支肺胞洗浄液中のリンパ球の増加がIPF/UIPでは見られないのに比べ、膠原病性間質性肺炎(UIP)では増加していることと呼応する所見であり、IPF/UIP症例にみられる線維化では、炎症細胞浸潤よりも肺胞壁の線維化そのものに病態的な特異性があることを示唆するものと考えられた。2)IPF/UIP症例について、病期をI(健康診断無症状期)、II(健康診断症状あり)、III(症状にて受診)の3つに分けて、各々の組織所見を比較検討したが、線維化の質に関しての有意な差異は認められなかった。この事実の1)の結果とともに、IPF/UIPの線維化の病態のユニークさを支持する所見であった。3)IPF/UIPの線維化と質的に異なるとされている間質性肺炎NSIP症例の臨床所見と組織所見についても同様の評価を加え、NSIP症例では、炎症細胞浸潤と線維化との進展に一定の関連があるとの可能性について検討を加えていく予定である。
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