研究課題/領域番号 |
10670567
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
呼吸器内科学
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研究機関 | 兵庫医科大学 |
研究代表者 |
西岡 安弘 兵庫医科大学, 医学部, 助手 (60228161)
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研究分担者 |
中西 憲司 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (60172350)
岡村 春樹 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (60111043)
松山 知弘 兵庫医科大学, 医学部, 講師 (10219529)
杉田 實 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (90068429)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
1999年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1998年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 気管支喘息 / IL-18 / アポトーシス / 好酸球 / Fas-Ligand |
研究概要 |
IL-18はIL-12と共同で多量のIFN-γを産出するため喘息の治療ターゲットとして期待されるが、気管支喘息病態におけるIL-18単独の役割は不明である。本研究では喘息でのIL-18の役割を解析するため、マウスアレルギー性気道炎症モデルを用い、IL-18欠損の気道への影響、更に喘息反応に対するrecombinant IL-18(rIL-18)投与の効果を検討した。その結果IL-18KOマウス、Wild-type(WT)マウスともovalbumin(OA)暴露後には炎症細胞の著明な気道集積が観察された。IL-18KOマウスはWTマウスと比較して好酸球数のみが有意に高値であった。サイトカインの解析では、IFN-γはIL-18KOマウスではWTマウスと比して有意に低値であった。rIL-18投与後、IL-18KOマウスでは暴露後の好酸球やCD4+T細胞、macrophage数は生理食塩水投与群に比較して有意に底値となった。一方、好中球数はむしろ高値となった。rIL-18投与はIL-4の増加を抑制し、IL-5の産生は亢進させた。一方、気道周囲のapoptosis細胞とFasligand(Fas-L)陽性細胞はrIL-18投与にて増加した。これらの所見はIL-18欠損の抗原暴露後の好酸球集積増強作用にはIFN-γ低値による相対的なTh2免疫反応の優位性が一部関与していると考えられる。また、rIL-18の投与がIFN-γの産生に影響を及ぼすことなく、好酸球とCD4+T細胞の減少をもたらした所見はIL-18によるFas/FasL系を介したapoptosisの活性化が関与すると考えられた。以上からIL-18は気管支喘息においてTh1/Th2バランス維持に際して重要な役割を有しており、かつ気道での炎症細胞の細胞死を誘導することが示唆された。
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