研究課題/領域番号 |
10670621
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
循環器内科学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
藤井 聡 北海道大学, 医学部・付属病院, 講師 (90291228)
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研究分担者 |
岩渕 和也 (岩淵 和也) 北海道大学, 免疫科学研究所, 助教授 (20184898)
小野江 和則 北海道大学, 免疫科学研究所, 教授 (40002117)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
1999年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1998年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | 動脈硬化 / 単球 / マクロファージ / マウス / 骨髄移植 / 骨髄キメラ / 心臓移植 / 骨髄移殖 |
研究概要 |
心臓移植は末期心不全患者での救命の最終手段として、本邦でもその実施が開始された。しかし移植心臓では、免疫反応を介したレシピエント患者血中の単球がドナー冠動脈血管内皮下へ侵入することにより、冠状動脈硬化症の進展が促進され、長期生存患者での再移植の主要な原因となりドナー不足を深刻化させている。本研究ではマウスを用いて骨髄移植を行い、移植心臓でドナー冠状動脈硬化症の進展が促進される機構を骨髄由来細胞、特に単球の機能に焦点をあてて解析した。平成10-11年度の研究から既に(1)動脈硬化感受性マウスの血液細胞側に重要な原因があること、(2)動脈硬化抵抗性マウスの骨髄移植により動脈硬化の発症、進展を予防できる可能性が高いことを明らかにした。SJL/Jマウスの骨髄は強力な動脈硬化退縮作用を持つ。今後ApoEノックアウトマウスにSJL/Jの骨髄移植を行い骨髄キメラを作成し普通食飼育後、病変を評価したり、またミックス骨髄キメラマウスを作成し、退縮治療に必要な骨髄細胞の移植最低数を計測することでApoEノックアウトマウスの完成された動脈硬化病変がSJL/Jマウスの骨髄移植により退縮されるかを検討したい。この実験から骨髄移植を用いた治療が既に完成されたハイリスク動脈硬化症の退縮を目指した新しい治療法となりうるかが明らかになるであろう。またMCP-1トランスジェニックマウスを用いた動脈硬化モデルの作成にも着手する。この実験から得られる結果は、(1)心移植手術後の免疫反応により動脈硬化が促進することが予想される素因を有する患者を移植前に診断することを可能とする検査法を開発する基盤となる、(2)ドナー移植心がレシピエントに長期間生着するための有効な治療法の開発に貢献する、(3)移植心拒絶反応の早期診断法の開発や対策の策定に有用となる。
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