研究課題/領域番号 |
10670649
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
循環器内科学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
北風 政史 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (20294069)
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研究分担者 |
佐藤 洋 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (10294092)
葛谷 恒彦 大阪大学, 医学系研究科, 助教授 (80150340)
堀 正二 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (20124779)
宮崎 純一 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (10200156)
松村 泰志 大阪大学, 医学系研究科, 助教授 (90252642)
MINAMINO Tetsuo Osaka University Graduate School of Medicine, JSPS Research Fellow
OHTSU Kin-ya Osaka University Graduate School of Medicine, Assistant Professor (20294051)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
1999年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1998年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
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キーワード | 心筋梗塞 / スタニング / 心筋保護 / アデノシン / アデノシン産生酵素 / カテコラミン / トランスジェニックマウス / 臨床試験 / 虚血・再潅流 / ccto-5^I-nuclcotidasc / 遺伝子導入 / prcconditioning現象 / 急性心筋梗塞 / ATP / protcin kinascC |
研究概要 |
当該研究者の過去の検討により、カテコラミンα1受容体刺激により、Protein Kinase C活性化を介して、アデノシン酸性酵素(ecto-5'-Nucleotidase)が活性化されることが見出されたことから、その知見を発展させるべく、1)アデノシン産生酵素が、アデノシン産生増加を介して心筋保護的に作用するか、2)如何なる因子がアデノシン産生酵素誘導・活性化を惹起するのか、3)サイトカインやカテコラミン等で誘導活性化されたアデノシン産生酵素は心保護的に作用するのか、の3点から検討した。 まず1)は、我々が行ったイヌ心筋梗塞モデルにて、心筋局所にアデノシンの前駆物質ATPを投与すると、すばやくアデノシンに代謝され、心筋梗塞サイズを縮小することが明らかとなった。また、今回アデノシン産生酵素の心筋過剰発現トランスジェニックマウスの作成に成功し、現在されを用いたアデノシン産生酵素の心筋保護作用についての分子生物学的検証を進めている。また、最終目標の一つである臨床での投与による比較研究を、COATstudyとして進行中で、その中間成績において有効である旨報告を行った。 次に2)は、AICAriboside、Na/H交換チャンネル阻害剤、ATP依存性Kチャンネル開口剤の投与で各々心筋でのアデノシン酸性酵素が活性化されることを見出し、実際にイヌ心筋梗塞モデルでそれらの投与が心筋梗塞サイズを縮小することを報告した。 更に3)は、上記の知見から間接的に証明された形だが、さらに直接的検討を加え、イヌ心筋梗塞・イヌ短時間虚血後スタニングモデルにて各々、ニコチン前投与によるニコチン感受性カテコラミン受容体刺激によって、心筋のα1受容体刺激・アデノシン産生酵素活性化・及び局所のアデノシンの増加を介して心筋保護作用(梗塞サイズ縮小効果及び心筋収縮回復効果)を発揮することを報告した(投稿中)。 以上より、アデノシン産生酵素-アデノシン系の心筋保護を中心とした基礎・臨床的知見が更に集積し、臨床応用への礎を更に強固としたと考えられる。
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