研究課題/領域番号 |
10670651
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
循環器内科学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
佐藤 秀幸 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (70167435)
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研究分担者 |
佐藤 洋 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (10294092)
葛谷 恒彦 大阪大学, 医学系研究科, 助教授 (80150340)
堀 正二 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (20124779)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
1999年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1998年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 運動療法 / 慢性心不全 / 心筋症ハムスターBIO14.6 / 長期生命予後 / 心筋症ハムスター / 6-blocker療法 / 運動負荷試験 / 生命予後 / 運動耐溶能 / 心筋症ハムスタ- |
研究概要 |
【背景】運動療法は心筋梗塞後の慢性心不全の運動耐容能と生命予後を改善することが知られている。しかし、心筋症由来の慢性心不全においては心筋が交感神経刺激に対し脆弱であるため、運動療法により長期予後が悪化する可能性は否定できない。【目的】心筋症由来慢性心不全の予後と運動能力に及ぼす長期運動療法の効果とβ遮断薬による修飾を検討する。【方法】心不全発症時期(にあたる30週齢の心筋症ハムスターBIO14.6 86匹を対照群(n=27)、運動療法群(n=30)、運動療法とβ遮断薬併用群(n=29)に分け運動能力と生存率を検討した。運動療法は小動物用トレッドミルにて最大追従速度の40%に相当する、8度傾斜、分速10mの運動を1回25分、週5回、160日間行なった。運動能力は試験開始前、試験開始30日後、試験開始90日後に行ったトレッドミル運動の最大追従速度とした。【結果】運動能力は対照群および運動療法とβ遮断薬併用群では30日後に有意な低下を認めたが、運動療法群では30日の初期の低下は認めず、運動能力に対する短期的な運動療法の有効性が示唆された。一方、生存率は試験期間中を通じ対照群に比較して運動療法群で有意に低率であった(160日生存率はそれぞれ、対照群77%、運動療法群33%、logistic生存分析p<0.01)。この予後の悪化は運動療法とβ遮断薬併用群では有意に抑制された(160日生存率51%,p<0.05)。【結語】運動能力に対する短期的な有効性にもかかわらず、運動療法はβ受容体刺激を介して心筋症由来慢性心不全の生命予後を悪化させることが示唆された。
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