研究課題/領域番号 |
10670660
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
循環器内科学
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研究機関 | 島根医科大学 |
研究代表者 |
本田 正明 島根医科大学, 医学部, 助教授 (90127530)
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研究分担者 |
田中 光一 島根医科大学, 医学部, 助手 (00252924)
倉持 雄彦 島根医科大学, 医学部, 助手 (20263519)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1999年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1998年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | キチン-キトサン / 冠動脈平滑筋細胞 / 血管線維芽細胞 / バルーン傷害内膜肥厚 / PTCA後再狭窄 / 血管形成術後再狭窄 / 抗動脈効果 / バルーン傷害血管肥厚 / 抗動脈硬化 / ステント皮膜剤 / 術後癒着防止剤 / 抗動脈硬化剤 |
研究概要 |
【はじめに】生体高分子キチン及びその誘導体であるキトサンには植物成長促進作用、食品の防腐作用、抗菌作用や、降圧作用、高脂血症改善作用など種々の作用があることが報告されている。本研究ではキチン-キトサンのヒト冠動脈平滑筋細胞機能、血小板凝集機能などに対する作用を検討すると共に、ウサギのバルーン傷害内膜肥厚モデルを用い生体投与した場合に抑制効果があるか否か、また、その副作用の有無を検討した。 【結果】脱アセチル化度80%のキチン-キトサン溶液(分子量1000〜100万、ピーク分子量12、000)は、1)ヒト冠動脈平滑筋細胞の接着、遊走、増殖、蛋白合成を抑制した。2)ラットのADP刺激血小板凝集能も抑制した。ラット血管線維芽細胞の増殖も同様に抑制した。しかし脱アセチル化度50%のキチン-キトサンやキトサンオリゴにはこの様な抑制作用は認められなかった。3)この溶液でゲルを作製し、その上に冠動脈平滑筋細胞を培養した場合、同様に接着、増殖が抑制された。4)バルーン傷害内膜肥厚モデルにアスコルビン酸溶液キチン-キトサン溶液を25mg/kgをバルーン傷害直後、及び2週後の2回皮下投与した場合、血管内膜肥厚が有意に抑制された。しかし、血液・生化学的に重大な副作用は認められなかった。 【結語】キチン-キトサンはPTCA後再狭窄や血管形成術後の再狭窄予防薬や、ステント被膜剤、さらには術後癒着防止剤など医療面への応用可能性が示唆された。
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