研究課題/領域番号 |
10670668
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
循環器内科学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
土橋 卓也 九州大学, 医学部, 講師 (30163827)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1999年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1998年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 延髄 / 一酸化窒素 / 血圧 / 高血圧自然発症ラット / 興奮性アミノ酸 / アンジオテンシンII |
研究概要 |
高血圧における吻側延髄腹外側野(rostral ventrolateral medulla;RVLM)での一酸化窒素(NO)の役割とその作用機序について検討した。 1.高血圧自然発症ラット(SHR)のRVLMにNO供与体およびL-arginineを微量注入すると降圧が惹起され、その程度は正常血圧のWKYラットに比し、大であった。 2.SHRの脳室内に浸透圧ミニポンプを用いてL-arginineを慢性投与しても血圧は変化しなかった。 3.NO合成酵素阻害薬(L-NAME)を4週間経口投与して惹起される高血圧ラットでは、NO供与体脳室内投与による降圧が大であった。またこのラットではRVLMでのL-glutamateおよびAngiotensinIIに対する昇圧反応が大であった。 4.AngiotensinII受容体拮抗薬のTCV-116を慢性経口投与したSHRにおいては、未治療SHRで認められるRVLMでのL-glutamateに対する過剰な昇圧反応の改善を認めた。 以上のことより、SHRおよびNO合成酵素慢性阻害による高血圧モデルでは、中枢、特に延髄におけるL-arginine-NO系作動不全を認めること、SHRではNOの基質であるL-arginineの脳内での不足は考えにくいこと、NOとの相互作用が示唆されているL-glutamateおよびAngiotensinIIのRVLMでの昇圧作用がNO合成酵素慢性阻害により増強されること、L-glutamateに対する昇圧反応はAngiotensinII受容体拮抗薬の慢性経口投与により抑制されることが明らかとなった。
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