研究課題/領域番号 |
10670681
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
循環器内科学
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研究機関 | 大阪医科大学 |
研究代表者 |
出口 寛文 大阪医科大学, 医学部, 助教授 (90131341)
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研究分担者 |
浮村 聡 大阪医科大学, 医学部, 助手 (50257862)
北浦 泰 大阪医科大学, 医学部, 教授 (50084950)
河村 慧四郎 大阪医科大学, 医学部, 教授 (00026832)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1999年度: 200千円 (直接経費: 200千円)
1998年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | Myocarditis / Dilated cardiomyopathy / Enterovirus / Viral genome / Coxsackie virus / in situ hybridization / Perforin / Knockout mouse / パーフォリン / ノックアウトマウス / コクサッキーBウイルス / 心筋炎 / ウイルスゲノム / リポポリサッカライド / 電子顕微鏡 / 細胞障害性リンパ球 / コクサッキーウイルス / 拡張型心筋症 / トランスジェニックマウス / ウイルス核酸 |
研究概要 |
(1)トランスジェニックマウスのウイルス性心筋炎の研究:野生種ではリンパ球浸潤が著明であり、心筋細胞では空胞形成、筋原線維の融解、核変化などの変性像を認める。一方、パーフォリン遺伝子欠損マウス(pfa)では間質に軽度のリンパ球浸潤を認めるのみである。pfaでは野生種に比して心筋炎の程度は明らかに減少し、心筋細胞障害にはパーフォリンの関与が極めて重要であることが示唆された。pfaでは心筋炎第5日でも心筋壊死はほとんど見られず、ウイルスそのものによる心筋細胞障害は極めて少ない。この系ではリンパ球介在性心筋細胞障害が主であることが明らかにされた。 (2)拡張型心筋症患者の左室部分切除術切除心筋におけるウイルスゲノムの発現:拡張型心筋症でBatista手術(左室部分切除術)を行った心筋において光顕的in situ hybridization (ISH)法によりウイルスゲノムを検出した。26例の患者心筋でPCR法によりエンテロウイルゲノムを検討した。Coxsackievirus B1 cDNAから sense、 antisense鎖に対するジゴキシゲニン標識 RNA probeを合成し ISHを行った。10例のウイルス陽性群で antisense、 sense鎖のプローブ間で陽性度に差を認めたものが3例 (30%)、差を認めなかったものが2例 (20%)であった。sense鎖は心筋の変性が著明な領域や細胞浸潤の存在する病巣、心内膜側に多くみられた。ウイルス陰性群では差を認めなかった。ウイルスゲノムは心筋病変の著明な領域に多く認められた。PCRでは全症例の38%に sense鎖プローブが陽性であった。このような症例においてはウイルスの増殖が拡張型心筋症の病因に関与している可能性が示唆された。
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