研究課題/領域番号 |
10670700
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
小児科学
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
伊藤 悦朗 弘前大学, 医学部・付属病院, 講師 (20168339)
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研究分担者 |
土岐 力 弘前大学, 医学部, 助手 (50195731)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
1999年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1998年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | B細胞 / Bach2 / 転写因子 / Nrf3 / Bリンパ球 |
研究概要 |
血球分化、特にBリンパ球分化の仕組を分子レべルで明らかにするためにNF-E2転写因子Bach2の機能・発現調節機構の解析を進めた。 (1)Bach2の発現を12種類の非リンパ球系白血病細胞株と16種類のリンパ系細胞株で解析した。その結果、8種類のB細胞性白血病細胞株で発現が認められた。 (2)正常B細胞(ProgenitorB,ImmatureB,Mature Bcells)でBach2が発現していることがRT-PCR法で明かとなった。 (3)Bach2が癌抑制遺伝子としての機能を持つかどうかを調べるために、Bach2が全く発現していないRAJI細胞にレトロウイルべクターを用いてBach2を遺伝子導入した。抗Bach2抗体を用いてウエスタンブロット法で解析し、Bach2が大量に発現している6のクローンを得た。ゲルシフト法で解析したところ、これらのクローンでは、強制発現させたBach2因子が小Mafタンパクとへテロ二量体を形成し、NF-E2配列に特異的に結合することが確認された。次にメチルセルロースコ口ニー形成試験でBach2が増殖にどのような影響をおよぼしているかを解析した。コントロール株に比して、Bach2過剰発現株では、plating efficiencyがどの株も著しく低下していた(10〜40%)。 (4)Bach2遺伝子のP1ファージクローンを単離した。ヒトBach2遺伝子のP1クロ―ンを単離して、遺伝子の構造をこの目的のために決定した。LOHの見られた5症例の悪性リンパ腫のBach2遺伝子のシークエンスを解析したが、exono-intron bundaryとタンパクをコードしているエクソンには遺伝子変異は認められなかった。 Bach2はBリンパ球分化の分化に重要な役割を果たしていることが推定されたが、Bリンパ腫の発生に関わるかどうかはさらに検討が必要であると考えられた。
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