研究課題/領域番号 |
10670760
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
小児科学
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
矢部 みはる 東海大学, 医学部, 講師 (40172514)
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研究分担者 |
服部 欽哉 東海大学, 医学部, 助手 (50276820)
矢部 普正 東海大学, 医学部, 講師 (70220217)
加藤 俊一 東海大学, 医学部, 助教授 (70096212)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
2001年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2000年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1999年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1998年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
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キーワード | Fanconi貧血 / MDS / 骨髄移植 / 前処置 / fludarabine / Ara-C / Fludarabine / 抗癌剤感受性試験 |
研究概要 |
MDS・白血病化Fanconi貧血における骨髄移植前処置の検討 【方法】18名のFanconi貧血患者の末梢血リンパ球を分離し、CY血清(代謝物濃度として0.4μg/ml、0.8μg/ml)を添加し、48時間処理後染色体分析を行い染色体断裂牽観察した。同様にAra-C(1X10-^6M)を添加し6時間、24時間、48時間処理を行ったリンパ球と、Flu-Ara-A(1X10-^6M、2X10-^6M、1X10-^5M)を添加し48時間処理を加えたリンパ球の染色体分析を行った。FA患者4例と健康成人3例の末梢血リンパ球に同様の薬剤処理を加え、高感度水溶性ホルマザンを生成する新規テトラゾリウム塩WST-8を発色基質として用いたCell Counting Kit-8による細胞毒生試験を行った。上記の分析結果をふまえて、骨髄異型性症候群9名、急性骨髄性白血病4名のFanconi貧血患者の造血幹細胞移植の検討を行った。 【結果】(1)Fanconi貧血患者ではCY濃度依存性に染色体断裂も増加し個体差も大きいが、健常人では濃度に関係なく断裂はほとんどみられない。断裂の種類もgapやbreaks以外の重症度の高い断裂の占める割合が大きい。(2)Ara-C処理では処理時間が長くなるに従い、Fanconi貧血患者の方が染色体断裂が増加する傾向にあるが、健常人と同等の患者もいた。断裂の種類はgapsやbreaksといった軽度のものが多い。(3)nudarabine処理ではFanconi患者、健常人ともに濃度による染色体断裂の増加は少なく、両者の差はみられない。断裂の種類はほとんどがgapsやbreaksであった。(4)MTT法による細胞毒性試験では、CY処理でFanconi貧血患者の方がより毒性が高い傾向が認められたが、Ara-C, fludarabine処理では健常人との間に差はみられなかった。(5)症例毎のCYの投与量調節とAra-Cとfludarabineの前処置を用いることにより、8/13例が生存している。【考察】移植前処置に用いる薬剤として、今回検討を行ったAra-Cとfludarabineの2薬剤では細胞毒性も比較的軽度であり、Fanconi貧血の前処置薬剤として十分使用が可能と思われる。
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