研究課題/領域番号 |
10670774
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
小児科学
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研究機関 | 久留米大学 |
研究代表者 |
小戝 健一郎 久留米大学, 医学部, 助手 (90258418)
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研究分担者 |
目加田 英輔 久留米大学, 分子生命科学研究所, 教授 (20135742)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
1999年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1998年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 先天代謝疾患 / 遺伝子治療 / キメラベクター / 肝 / 肝細胞増殖因子 / 遺伝子導入 / レトロウイルス / アデノウイルス / HGF / アデノウイルスベクター / レトロウイルスベクター / 肝遺伝子導入法 |
研究概要 |
<研究目的> 先天代謝疾患の根治を目指した新しい遺伝子治療法の開発を目的とする。高率な遺伝子導入と長期の遺伝子発現を可能とする新しいキメラベクターとそれを用いた肝遺伝子導入法の開発を行い、その効用を検討する。 <研究実績の概要> 1.リコンビナントHGFで肝再生を誘導し、レトロウイルスのin vivo肝遺伝子導入を行う新しい肝遺伝子導入法を開発した(Human Gene Ther.1998)。 2.本研究で必須の肝再生を誘導するための主役の分子となるHGF(肝細胞増殖因子)の新しい生理作用とその分子機序を発見した。Fas、及び種々の因子ので誘導される肝細胞のアポトーシスが、HGFがBcl-xLの発現誘導を介してcaspaseのシグナル伝達の阻止を起こし、肝に強い抗アポトーシス作用を生じることを見いだした。この成果はまた、HGFが現在治療法のない劇症肝炎への新たな治療薬となる可能性を示唆しており、臨床的にも重要と思われる(BBRC 1998,Hepatology 1999)。 3.肝再生誘導は本研究の重要な因子(遺伝子導入の際に肝細胞分裂状態が必要)であるため、肝再生と肝転写因子のC/EBPalpha、細胞周期関連分子の関連について検討し、動物で年齢によりこれらの発現変化の違いが肝再生に影響を与えていることを分子生物学的に解明した(Nucleic Acids Res.1998)。 4.簡易、短期間で作製可能な高力価レトロウイルスベクターの作製法を開発、確立した(論文準備中)。 5.HGFを発現するアデノウイルスベクターを作製し、その機能を検討した(論文準備中)。 6.レトロウイルスの構造遺伝子を発現するアデノウイルスベクターを作製し、解析した(進行中)。 <今後の方針> 先天代謝疾患動物モデル(血友病など)で、このキメラベクターと遺伝子導入法の疾患モデルでの有用性を詳細に、慎重に検討し、臨床応用の可能性を探る。
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