研究課題/領域番号 |
10670793
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
皮膚科学
|
研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
清水 隆弘 山口大学, 医学部, 助手 (10263774)
|
研究分担者 |
安井 宏夫 山口大学, 医学部・附属病院, 助手 (70304483)
濱本 嘉昭 山口大学, 医学部, 講師 (90238080)
武藤 正彦 山口大学, 医学部, 教授 (40175625)
|
研究期間 (年度) |
1998 – 1999
|
研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
|
配分額 *注記 |
700千円 (直接経費: 700千円)
1999年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
|
キーワード | 悪性黒色腫 / ガングリオシド / SK-MEL-28 / GD3発現細胞 / GD3欠損ヒト黒色腫細胞株 / 細胞増殖能 / 細胞外マトリックス蛋白 / 接着能 / GD3欠損ヒト黒色腫変異細胞株N2 / GD3合成酵素cDNA / トランスフェクト |
研究概要 |
悪性黒色腫の特異的腫瘍抗原であるガングリオシドの生物学的機能を黒色腫細胞株および臨床検体を用いて検討した。 I型コラーゲン、IV型コラーゲン、フィブロネクチン、ラミニンを含む各種細胞外マトリックス蛋白への接着能についての検討では、GD3は直接的に、GM3はインテグリン受容体の発現を介して間接的に細胞外マトリックス蛋白への接着に関与していると考えられた。GD3欠損ヒト黒色腫変異細胞株よりもGD3発現細胞株の方が腫瘍増殖能が高かったが、細胞外マトリックス蛋白への接着能はGD3欠損ヒト黒色腫変異細胞株の方が高く、転移能の面ではGD3よりもGM3の影響の方が大きい可能性が示唆された。臨床材料の検討では、26例中3例にGM3のみを非常に強く発現する新しいガングリオシド組成が認められたが、これらは第4病期と診断されてから死亡までの期間が長かった。 以上より、GD3およびGM3はそれぞれ異なった機序を介して黒色腫細胞と細胞外マトリックスとの接着に関与しており、接着能に関してはGM3の方が強い可能性があるが、腫瘍増殖および予後の面では臨床的にも細胞のレベルでもGD3の存在がより重要であることが示唆された。
|