• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

不死化Paget細胞を用いたPaget細胞の性状の検討

研究課題

研究課題/領域番号 10670816
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 皮膚科学
研究機関久留米大学

研究代表者

森 理  久留米大学, 医学部, 助教授 (10175630)

研究分担者 橋本 隆  久留米大学, 医学部, 教授 (20129597)
松尾 圭三  久留米大学, 医学部, 助手 (20229420)
研究期間 (年度) 1998 – 1999
研究課題ステータス 完了 (1999年度)
配分額 *注記
2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
1999年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1998年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
キーワードPaget cell / p53 / keratin / SCID mouse / culture / chromosome / 不死化細胞 / Paget細胞 / 乳房外Paget病 / 培養細胞 / ケラチン / 染色体解析 / 2次元電気泳動 / SCIDマウス
研究概要

我々が樹立した不死化Paget細胞のpopulation doubling timeは約50時間で、epithelial membrane antigen(EMA)を発現carcinoembryonic antigen(CEA)は殆ど発現せず、高カルシウム培地ではデスモゾームも発現することが確かめられた。この結果はCEAを殆ど発現しない事以外は乳房外Paget病におけるPaget細胞の染色所見と一致する。ケラチン解析では抗ケラチン抗体による免疫組織学的所見による観察と若干の差がみられた。また、SCIDマウスには腫瘍を形成出来ず、これは他の不死化細胞と同様であった。第2年度は第28代目の培養細胞から染色体解析を行った。その結果、平均75個のChromosomeを持っており、全てのmetaphaseにおいてXO sex chromosome constitutionを認めた。Y chromosomeは欠如していた。また、多数の構造的karyotypicな変異をみとめた。次に、不死化細胞にしばしば認められるp53のmutation検索を施行した。すなわち、p53変異のhot spotであるexon5,6,7,8におけるmutationの有無を38代目の培養細胞からDNAを抽出して検討した。方法はpolymerase chain reaction(PCR)とPCR-SSCPを用いた。その結果、exon7の248番目のcodonにおいてCGGからCAGへのmissense mutationを確認できた。アミノ酸ではArgからGlnへの変異であった。この変異により我々の細胞は長く培養可能になったと考えられた。しかし、不死化したと思われた我々の培養細胞は最終的に老化し、48代目で増殖を停止した。すなわち、我々の培養細胞は染色体に多数の変化を伴い、p53のpoint mutationも認められたが、不死化しなかった。このことは、p53の遺伝子変異のみでは細胞は不死化しないということを意味するものと考えられた。したがって、まだ知られていない他の遺伝子変異がp53のmutationにくわえて起こることが不死化には必要であると考えられた。しかし、我々が得た培養細胞はPaget細胞にみられる殆どの性質を持っており、cell lineがない現在、実験に用いる事が可能な有用な細胞と考える。

報告書

(3件)
  • 1999 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 1998 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Osamu MORI: "Cultured Paget cells derived from the involved skin of a patient with extramammary Pagets disease had an extended life span."The Journal of Dermatology. 27・1. 60-63 (2000)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1999 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Osamu MORI, Tadashi KARASHIMA, Keizo MATSUO, Takashi HASHIMOTO, Yotaro KATAKATA: "Cultured Paget cells derived from the involved skin of a patient with extramammary Paget's disease had an extended life span"The Journal of Dermatology. 27(1). 60-63 (2000)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1999 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Osamu MORI: "Cultured Paget cells derived from the involved skin of a patient with extramammary Paget's disease had an extended life span."The Journal of Dermatology. 27(1). 60-63 (2000)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書

URL: 

公開日: 1998-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi