研究課題/領域番号 |
10670829
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
放射線科学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
鈴木 紀夫 東京大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (10010050)
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研究分担者 |
中川 恵一 東京大学, 医学部・附属病院, 講師 (80188896)
平野 和也 東京大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (80251221)
細井 義夫 東京大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (50238747)
酒井 一夫 財団法人 電力中央研究所, 生物科学部, 室長(研究職) (40153837)
伊藤 正光 横浜逓信病院, 医師(研究職) (80176362)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
1999年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1998年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
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キーワード | 照射後の肺障害 / Radiation fibrosis / マクロファージ |
研究概要 |
がん治療後、半年から年のオーダーで出現してくる肺障害を問題としているためマウスやラットの実験系でも長期継続研究となる。 肺障害(肺線維化)軽減のための薬剤効果の研究として、ラット右肺を電子線にて17Gy照射群と照射にアルガトロバン10mg/kg併用投与した群の経過観察中であるが、肺組織線維化(アザンマロリー染色)、色素含食細胞浸潤の程度がアルガトロバン併用投与群で有意に軽減しているという予備的な結果を得た。 放射線肺炎は通常照射部位に一致して認められるが、臨床的には照射野外にも放射線肺炎が誘発されることが報告されている。このことから、単に放射線による直接的肺障害だけでなく、hostの放射線に対する反応が放射線肺炎の発現に関与している可能性や、また、intercellular adhesion molecule 1(ICAM-1)ノックアウトマウスでは、放射線肺炎が起こらないことが報告されている事からhostの免疫反応も放射線肺炎の成立に重要と考えられる。放射線肺炎に及ぼす(肺胞)マクロファージの関与についてマクロファージを採取後培養系に移し、in vitroで照射を行い放射線の影響を検討した。照射の1時間後から2時間後にかけて、IL-1βとIL-6のmRNA量が増加していることが明らかになった。また照射4時間後にはIL-1βとIL-6の発現量は逆に非照射群より低下していることが明らかになった。今後はTMF-α等、組織障害に関与する可能性が高いサイトカインや防護効果について、肝細胞増殖因子HGFと共にアルガトロバンの効果についても研究を継続する。
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