研究課題/領域番号 |
10670893
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
精神神経科学
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研究機関 | 浜松医科大学 |
研究代表者 |
岩田 泰秀 (1999) 浜松医科大学, 医学部, 助手 (10285025)
松本 英夫 (1998) 浜松医科大学, 医学部附属病院, 講師 (90199886)
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研究分担者 |
森 則夫 浜松医科大学, 医学部, 教授 (00174376)
松永 勉 浜松医科大学, 医学部, 助手 (10273179)
岩田 泰秀 浜松医科大学, 医学部, 助手 (10285025)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
1999年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1998年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 精神分裂病 / 児童期発症 / ボルナ病ウイルス(BDV) / COMT / 遺伝子多型性 / PCR-RFLP / NASBA / 精神分裂症 / ボルナ病ウイルス / PCR / RFLP |
研究概要 |
児童発症精神分裂病は臨床的にも神経生理学的にも成人発症型と隔たりの無い疾患であり、希であるが重症な分裂病の1グループを形成する。このように極めて早期に発症するグループは、より均-な集団であり、危険因子や病因因子をより明確にする機会を与える。ドーパミン代謝酵素であるCOMTには機能的遺伝子多型が存在し、精神疾患との関連性が推測されている。また、ボルナ病ウイルス(BDV)は多くの哺乳類に広く自然感染し中枢神経に好んで感染することから、精神疾患との関連性が注目されている。本研究の目的は児童発症分裂病におけるCOMT遺伝子多型性およびBDV感染の関連性を明らかにすることである。 対象は、16歳末満でDSM-IVによって精神分裂病と診断された早期発症分裂病患者51人と精神科既往歴のない健常者63人で、すべての対象に対し研究の目的と方法を説明し書面による同意を得た。COMT遺伝子多型は末梢血から抽出したゲノムDNAを用いてPCR-RFLP(Nlalll)により決定した。BDVは末梢血単核球細胞から抽出したRNAからNASBA法を用いてBDVp24RNAを検出した。検出結果はx^2検定を用いて統計解析をおこなった。 その結果、遺伝子型の分布は児童発症分裂病群でG/G17、G/A32、A/A2に対し、健常者群でG/G25、G/A33、A/A5。対立遺伝子頻度は児童発症分裂病群でG66、A36に対し健常者群でG83、A43であった。遺伝子型頻度(x^2=1.58、df=2、P=0.45)および対立遺伝子頻度(x^2=0.03、df=1、p=0.85)は2群間に有意の差は見られなかった。またBDVp24RNAはいずれの検体からも検出されず、疾患との関連性は証明されなかった。早期発症分裂病とCOMT遺伝子機能的多型性およびBDV感染とのあいだに関連をみとめなかった。
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