研究課題/領域番号 |
10670917
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
精神神経科学
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
鈴木 映二 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (60226496)
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研究分担者 |
浅井 昌弘 慶應義塾大学, 医学部, 教授 (80051374)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
1999年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1998年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 一酸化窒素 / 拘束ストレス / 一酸化窒素合成酵素 / 硝酸イオン / 亜硝酸イオン / 脳 / ラット / うつ病 |
研究概要 |
各種向精神薬をラットに投与して、1日、4日、28日後に脳を取り出して、iNOSの遺伝子融合が起きるかどうかを調べた。実験には7〜9週齢のSprague-Dawley系優性ラットを用いた。以下の動物の取り扱いはHandbook for the Use of Animals in Neuroscience Researchに従った。用いた薬物は、抗精神病薬であるハロペリドールとクロールプロマジン、抗うつ薬であるイミプラミン、フルボキサミン、抗不安薬であるジアゼパム、抗痙攣薬であるカルバマゼピンを用いた。結果は、全ての向精神薬を投与してから28日後のラットの脳内(視床下部、前頭皮質、海馬、脳幹、小脳)で、iNOSのmRNA濃度が上昇していた。 さらにイミプラミンについては、NOの代謝産物である亜硝酸イオン、硝酸イオン濃度を脳ホモジネートを用いて測定したところ、やはり28日後のラットの脳内、(視床下部、前頭皮質、海馬、脳幹、小脳)で上昇がみられた。この時のイミプラミンの血中濃度を測定したところ、ヒトにおいて臨床的に有効であると考えられている濃度にほぼ近い値であることが分かった。 本年度の予定では、さらに脳内で上昇したNOがもたらす、神経伝達物質への影響も調査不可能であった。今後は測定技術を再検討して引き続き調査を行う予定である。 また、NOと精神病との関連を調べる目的で、うつ病患者の血中亜硝酸イオン、硝酸イオン濃度を測定したところ、健常者や神経症患者に比べて有意に高いことが分かった。さらにうつ病患者もうつ状態が治ると血中亜硝酸イオン、硝酸イオン濃度が健常者に近いレベルまで低下することも分かった。
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