慢性骨髄性白血病(Chronic Myelocytic Leukemia ; CML)の70例で染色体分析を行ったが。1pの欠失は明らかでなかったが、1pが関係した転座が1例で認められた。 CML30例において急性転化の過程で1pのmicrosatellite markersを用いて欠失(LOH)を解析した。30例中14例で1pにLOHを認め、共通欠失領域はD1S508より近位でD1S507より遠位(1p36)であり、p73遺伝子座も含まれる可能性も示唆された。 CMLの患者の慢性期20例、急性転化15例の骨髄および未梢血から、単核細胞を分離した。これらの細胞からRNAを抽出しRT-PCR法によりp73遺伝子の発現を解析した。一部の症例を除きp73遺伝子の発現が認められた。このcDNA産物を用いてゲル電気泳動を行ったが、これまでのところ明らかな異常は認められていない。
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