研究課題/領域番号 |
10670989
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
腎臓内科学
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
斉藤 亮彦 (斎藤 亮彦) 新潟大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (80293207)
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研究分担者 |
山崎 肇 新潟大学, 医歯部・附属病院, 医員
下条 文武 新潟大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (20126410)
清水 不二雄 新潟大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (40012728)
荒川 正昭 新潟大学, 学長 (80069012)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2000年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1999年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1998年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | メガリン / 近位尿細管 / β2-ミクログロブリン / 尿毒素蛋白 / 透析アミロードーシス / AGE / 糖尿病性腎症 / 再生医学 / β_2ミクログロブリン / 透析アミロイドーシス / advanced glycation endproduct / エンドサイトーシス / 尿中マーカー / β_2-ミクログロブリン / ゲンタマイシン腎症 / PI3キナーゼ / 血液浄化療法 / 尿 / ELISA / Heymann腎炎 |
研究概要 |
メガリン(megalin)はLDL受容体ファミリーに属する巨大蛋白で、特に腎近位尿細管上皮細胞の管腔側に高発現し、糸球体を濾過する様々なリガント蛋白をエンドサイトーシスによって再吸収し代謝するための一種のスカベンジャー受容体である。 私たちは、メガリンを高発現するラット卵黄嚢上皮由来培養細胞(L2細胞)を用いて、メガリンが、尿毒素蛋白であるβ_2-ミクログロブリンを、細胞内に取り込み代謝する受容体であることを明らかにした。腎不全になるとβ_2-ミクログロブリンは血液中に蓄積し、長期透析患者ではそれが透析アミロイドーシスの原因になる。そこで私たちは、メガリンのそのような分子特性を臨床に応用するため、メガリンを発現する細胞を腎不全動物個体に皮下移植し、β_2-ミクログロブリンを取り込み代謝する系を開発した。これは今後、透析療法の弱点を補い、患者のQOLと生命予後を改善させるための新しい再生医学的補助治療となりうる可能性がある。 その他、私たちは、メガリンのadvanced glycation endproduct(AGE)の細胞取り込み・代謝におげる関与について検討した。AGEは糖尿病において過剰に生成され、低分子量化したものは、糸球体を濾過し、近位尿細管上皮細胞で再吸収され代謝される。その過程が糖尿病性腎症、特に尿細管間質障害の発症・進展に関係する。さらにAGEは賢不全患者で血液中に蓄積し、尿毒素蛋白として透析アミロイドーシスや動脈硬化の発症に関与することが知られている。L2細胞を用いた解析により、私たちはメガリンがAGEの細胞取り込み・代謝に関与することを明らかにした。さらにその際、その細胞に発現して、AGEと結合し、メガリンと共役的に働いてAGEの細胞内取り込みに関わる分子を検索した結果、そのような特性を有する新規のAGE結合蛋白を発見した。 その他私たちは、上記の研究に関連して、腎機能障害の進展機序についての解析を行った。
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