研究課題/領域番号 |
10670994
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
腎臓内科学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
湯沢 由紀夫 (湯沢 由起夫) 名古屋大学, 医学部, 助手 (00191479)
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研究分担者 |
水野 正司 名古屋大学, 医学部, 助手 (20303638)
松尾 清一 名古屋大学, 医学部, 講師 (70190410)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
1999年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1998年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
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キーワード | 糸球体内血栓形成 / 進行性腎障害 / 接着分子 / セレクチン / 白血球 / 糖転移酵素 / 胎児腎 / 糖移転酵素 |
研究概要 |
セレクチン及びそのリガンド糖鎖は炎症の発症・進展に重要な働きをしている。また、一般の炎症のみならず血管内凝固においても白血球の浸潤が深くかかわっている。進行性腎障害において血栓形成はその重要な増悪因子の一つであるが、血栓形成を伴う腎障害における接着分子の関与特にセレクチンやリガンド糖鎖を発現する糖転移酵素の関与については十分に解明されていない。ラット糸球体内血栓形成腎炎モデルを用いて、セレクチン及び合成糖鎖の治療効果について検討した。その結果、糸球体内血栓形成は、白血球浸潤及びP-セレクチンに依存性であり、P-セレクチンは白血球-内皮細胞の接着及び血小板を介する白血球-白血球の接着に関与し、糸球体内血栓形成に深く関与していることが証明された。本モデルに対するスルファチド誘導体(SKK600374)の治療効果は、糸球体内への白血球や血小板の浸潤及び糸球体内血栓形成において、ともに有意な阻害活性を示し、抗P-セレクチン抗体とほぼ同等の阻害活性を確認した。これらの結果よりスルファチド誘導体は、セレクチン阻害薬として臨床応用が期待でき、特に進行性の腎障害における新たな治療の可能性を持つことが示された。 次に、セレクチンのリガンド糖鎖の発現に重要である糖転移酵素のひとつであるN-acetylglucosamine-6-o-sulfotransferaseの発現及びこの酵素により誘導される糖鎖抗原の発現を胎児腎組織において検討した。この結果、(1)N-acetylglucosamine-6-o-sulfotransferaseのmRNAの発現は上皮細胞において強く認められるが、この酵素により誘導される6-sulfo Lewis Xや6-sulfo sialyl Lewis Xなどの糖鎖抗原は腎では認められなかった。この事実より、腎におけるセレクチンのリガンド糖鎖の発現には、フコース転移酵素やシアル酸転移酵素がより重要である可能性が示唆された。
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