研究課題/領域番号 |
10670996
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
腎臓内科学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
堀尾 勝 大阪大学, 医学部, 助教授 (20273633)
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研究分担者 |
福永 恵 大阪大学, 医学部, 助手 (40283775)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
1999年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1998年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | オスモライト / ベタイン / アミノ酸 / 浸透圧 / アポトーシス / MDCK細胞 / System A / ストレス |
研究概要 |
腎細胞、腹膜細胞を用い、浸透圧ストレス応答について研究を行った。1)腹膜透析では腹膜細胞の傷害による腹膜機能の低下、硬化性腹膜炎が問題となっており、透析液の高浸透圧がその要因の一つと考えられている。本研究では高浸透圧負荷によるsystemAの誘導を明らかにし、新たな浸透圧制御の知見を得た。培養腹膜細胞では中性アミノ酸輸送系であるSystemAの輸送活性は高浸透圧負荷4時間後には36倍に増加し、細胞内アミノ酸含量は高浸透圧により12時間後には306より757nmol/mg proteinと2倍以上に増加した。増加したアミノ酸の81%は中性アミノ酸であった。SystemAの輸送カイネティクスの解析ではKmは0.16mM/lであり高浸透圧によりVmaxの増加を認めた。これより中性アミノ酸とSystemA輸送系が高浸透圧制御に重要な役割を持つことが明らかとなった。2)腎由来培養細胞(MDCK)を用いて高浸透圧による細胞傷害にアポトーシスが関与すること、オスモライト添加が細胞保護効果を持つことを示した。高浸透圧(700mOsm)負荷24時間後にはcaspase-3活性は20倍以上に増加し、caspase-8、caspase-9活性化も認められ、caspase依存性のアポトーシスが誘導されることを示した。またベタイン、中性アミノ酸などSystemAの基質であるオスモライトを細胞外に添加することにより、高浸透圧による細胞傷害が抑制されることを示し、特にベタイン添加は、高浸透圧依存性アポトーシスを抑制することを明らかにした。
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