研究課題/領域番号 |
10671070
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
代謝学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
山下 静也 大阪大学, 医学系研究科, 講師 (60243242)
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研究分担者 |
西田 誠 大阪大学, 医学部・附属病院, 医員
富山 佳昭 (冨山 佳昭) 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (80252667)
野崎 秀一 大阪大学, 医学部, 助手 (30252646)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
1999年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1998年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 特発性心筋症 / CD36欠損症 / 心筋エネルギー代謝 / 長鎖脂肪酸転送蛋白 / ノックアウトマウス / 心筋肥大 / 特発生心筋症 / CD36 / 長鎖脂肪酸 / エネルギー代謝 |
研究概要 |
CD36は分子量88kDの糖蛋白で、血小板、単球、マクロファージ、脂肪細胞の細胞膜に存在し、コラーゲンやトロンボスポンジンの受容体であることが報告されていた。私共はCD36欠損症を発見し、3種の遺伝子変異を同定するとともに、CD36がマクロファージにおける酸化LDLの受容体として粥状動脈硬化の発症過程で重要であることを報告した。一方、CD36はヒト心筋にも発現し、CD36欠損症患者の心筋組織ではCD36が発現しないことを私共は見出した。一方、CD36欠損症患者では長鎖脂肪酸アナログ123I-BMIPPの取り込みが欠損し、肥大型心筋症や拡張型心筋症を合併する症例が存在し、特発性心筋症例でCD36欠損症が18%と極めて高頻度に存在することも見出した。本研究により我々は既に健常者627名、循環器外来430名のスクリーニングから計26名のCD36欠損症を見出しており、さらにBMIPP取り込み欠損16例も加えて26例全例がCD36欠損であり、このうち6名が明らかな心筋症を有していた。これらの症例において、FDG-PETによる心筋におけるグルコース取り込みは逆に亢進しており、エネルギーのスイッチングが起こっていると考えられた。以上の結果から、CD36欠損が特発性心筋症の成因の1つであることが示唆された。心筋のCD36が欠損した場合の心筋の変化を解明するため、現在CD36ノックアウトマウスを作製中で、心機能、心筋肥大あるいは微細構造の変化を解析し、動物モデルでCD36欠損が心筋異常を惹起することを証明する予定である。
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