研究課題/領域番号 |
10671092
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
外科学一般
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
大内 憲明 東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (90203710)
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研究分担者 |
山田 章吾 東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (60158194)
原田 雄功 東北大学, 医学部・附属病院, 助手 (90292317)
石橋 忠司 東北大学, 大学院・医学系研究科, 講師 (40151401)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1999年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1998年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 乳癌 / 乳房温存療法 / 3次元MR画像 / 血管新生 / 悪性度 / 乳癌温存療法 / 3次元MRI画像 |
研究概要 |
【研究背景と目的】乳癌腫瘤は血管豊富なため、造影MRIで明瞭に描出される。腫瘍血管新生は固形癌の増殖機構との関連で注目され、MRIにおける造影剤増強効果と腫瘍内血管密度との相関関係が報告されている。これまでの報告では時間分解能を優先したdynamic MRIが用いられてきたが、本研究では、乳癌の進展範囲診断に重きを置いた3D-dynamic MRIによる血管新生の予測と悪性度診断の可能性について明らかにすることを目的とした。 【対象と方法】浸潤性乳癌のdynamic MRIで造影剤増強効果を表す数値として、MRI画像上で関心領域(region of interest,ROI)を設定し、時間-信号強度曲線を計測して最大の傾きをsteepest slope(S slope)として記録した。血管新生は免疫組織化学法により血管内皮細胞を特異的に染色し、標本中の視野面積当たりの血管数で評価した。 【結果】組織学的異型度の高い群ほどS slope値が大きい傾向が見られた(p=0.026)。また、grade 1とgrade2の間でS slopeに有意差を認めた(p<0.05)。腫瘍内血管密度の測定の結果、辺縁血管密度は中心より有意に高かった(p<0.0001)。組織学的異型度別の血管密度は最大血管密度(p=0.013)、平均血管密度(p=0.011)、辺縁血管密度(p=0.007)、中心血管密度(p=0.024)の全てで有意差を認め、高異型度群で血管密度が高い傾向が見られた。Dynamic MRIから得られた数値とそれぞれの血管密度との間にはいずれも正の相関が見られた(p<0.0001)。特にS slopeと血管密度との相関係数が高くS slopeとの相関係数は最大でr=0.739、平均でr=0.762、辺縁でr=0.766、中心でr=0.668であった。中でもS slopeと辺縁血管密度の間の相関係数が最も高かった。 【考察】乳癌の進展診断に重きを置いた3D-dynamic MRIでの早期の造影剤増強効果と腫瘍内の血管新生との関連の解析により90秒間隔の3D-dynamic MRIでもS slopeと切除標本中の腫瘍内血管密度とが相関することが確認された。また、乳癌組織の組織学的異型度とS slopeならびに血管密度との関連も確認された。 【結論】本研究により、乳癌組織内の血管新生ならびに乳癌の悪性度を術前のMRI検査で推定できることが示唆され、乳房温存手術の適応ならびに切除範囲決定において極めて有意義であると考えられた。
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