研究課題/領域番号 |
10671098
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
外科学一般
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
織田 成人 千葉大学, 医学部, 助教授 (90204205)
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研究分担者 |
中西 加寿也 千葉大学, 医学部・附属病院, 助手 (80272326)
志賀 英敏 千葉大学, 医学部・附属病院, 講師 (20282478)
平澤 博之 千葉大学, 医学部, 教授 (80114320)
菅井 桂雄 千葉大学, 医学部, 助教授 (10187627)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2000年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1999年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1998年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 多臓器不全 / 重症度評価法 / 細胞障害 / アノキシック・ネクローシス / アポトーシス / CIS / SOFA / 予後予測 / ODAS / アノキシックネクローシス |
研究概要 |
本研究は、多臓器不全(MOF)の本態である細胞障害を、アノキシック・ネクローシス及びアポトーシスの面から検討し、多臓器不全患者の治療方針決定や予後予測に有用な新しい重症度評価法を確立することを目的とした。臨床研究として、まずアノキシック・ネクローシスによる細胞障害の評価法であり、我々が開発し臨床応用しているcellular injury score(CIS)の重症度評価法としての有用性を、157例のMOF患者において検討した。さらに、47例の多臓器障害(MODS)患者において、CISと臓器障害を評価するsepsis-related organ failure assessment score(SOFA)を測定し、両者の有用性を比較検討した。CISはMOF患者の重症度をよく反映し、予後予測の指標としても有用と考えられた。また、MODS患者におけるSOFAとの比較では、両者は同程度に有用であるがその推移には違いが認められた。この結果からCISとSOFAの推移を観察することでより正確な予後予測が可能となると考えられた。一方、治療が長期にわたる症例においてはCISは必ずしも重症度を反映せず、これらの患者においてはアポトーシスによる細胞死が臓器不全の発症に関与していることが推測された。そこで、アポトーシスの指標を検討するため、MOF患者血漿中のアポトーシス関連物質、nuclear matrix potein(NMP)、可溶性Fas ligand、サイトカインなどを測定したが、重症度を反映するアポトーシス特異的な指標は見出せなかった。現時点では、CISとSOFAの推移を観察することが、臨床上有用であると考えられる。今後、アポトーシスの指標についてさらに検討を進め、CISにアポトーシスの指標を加えることにより、アノキシック・ネクローシスとアポトーシスの両者を反映する、より正確な重症度評価法が確立されうるものと考えられた。
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