研究課題/領域番号 |
10671100
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
外科学一般
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
野村 祐二 東京大学, 医科学研究所, 助手 (20251449)
|
研究分担者 |
別宮 好文 東京大学, 医科学研究所, 助手 (70199454)
冨川 伸二 東京大学, 医科学研究所, 講師 (40164016)
|
研究期間 (年度) |
1998 – 1999
|
研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
|
配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
1999年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1998年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
|
キーワード | 膵島移植 / 人工膵 / 人工膵臓 |
研究概要 |
<方法> 膵島の収量を増やすことを目的とし、ラットを用いて従来のCollagenaseに代えてLiberaseを使用して膵島分離を行い、膵島の収量、機能を検討した。次に分離された膵島を用いて、免疫隔離膜としてポリスルホン性ホローファイバーを使用した人工膵臓を作成し、その機能を検討した。 <結果> 分離された膵島数は875±746個であった(n=3)。分離された膵島は形もよく、dithizoneによく染まった。Sigma typeVを使用した場合と、膵島の収量を比較した。両群間に有意差は認められなかったが、Liberase群では1500個膵島が回収された例もあり、従来のコラゲナーゼと比較しても良好な結果が得られた。Liberaseを使用して分離・回収された膵島のインスリン分泌能は、良好であった。 従来よりLiberaseは高価であると考えられている。しかしながらラットでは使用コラゲナーゼ量が少ないこともあり、ラット1匹あたりの単価はLiberaseが850円、Collagenase typeV(Sigma)が630円であった。ホローファイバーによりマクロカプセル化したラット膵島は、static incubationによる高濃度グルコース刺激には反応しなかった。これに対し、Perifusion testでは、十分とはいえないが、高濃度グルコース刺激に対するインスリン分泌能が確認された。 <まとめ>(1)新しいコラゲナーゼであるLiberase Rlを用いて、ラット膵臓より膵島を分離した。 従来のコラゲナーゼを使用した場合に比べて、良好な収量の膵島が得られた。 (2)生体適合性に優れた透析膜であるポリスルホン性ホローファイバーを用いて、ラット膵島を封入した人工膵を作成した。function testにより、膵島の機能が確認されたことから、今後の応用が期待された。
|