研究課題/領域番号 |
10671127
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
外科学一般
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
中井 一郎 京都府立医科大学, 医学部, 助手 (30188867)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1999年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1998年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | Pancreas / Transplantation / Hyperinsulinemia / Portal drainage / Insulin receptor / Rat / Pancreas Transplantation / 膵移植 / 高インスリン血症 / インスリン抵抗性 / 門脈ドレナージ |
研究概要 |
平成10年度には、ラット膵移植モデルを用いて、移植膵からの静脈血をレシピエントの下大静脈もしくは門脈にドレナージし、糖および脂質代謝を比較検討した。その結果、非生理的であるはずの大循環への静脈血ドレナージは、糖代謝そのものにはさほどの悪影響はないと考えられた。しかし、同ドレナージ法では高コレステロール血症など脂質代謝の悪化が懸念された。また、門脈ドレナージ法では、門脈-大循環血中のインスリン濃度格差は生じるものの末梢血中の高インスリン血症を解消することは出来なかった。 平成11年度は、平成10年度の移植モデルのうち大循環への静脈血ドレナージ・モデルを用い、このレシピエント・ラットにインスリン抵抗性改善剤トログリタゾンを投与し、糖代謝ならびに血中インスリンの変動を観察した。その結果、IV-GTTにおける血糖曲線には大きな変化はなかった。末梢血中のインスリン濃度に関しては、空腹時36.6μU/ml(対照 : 44.3μU/ml)であり、またIV-GTT中のΣIRI/ΣPGも0.23μU/ml : mg/dl(対照 : 0.35μU/ml : mg/dl)と顕著に改善していた。更に、下肢筋肉のインスリン・レセプターの定量を実施したが、トログリタゾン投与ラットでは対照の約1.6倍まで増加していた。その燐酸化能もこれに比例して増加していたことから、上記高インスリン血症の改善はインスリン・レセプターの増加によるものと推定された。
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