研究課題/領域番号 |
10671172
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
消化器外科学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
安藤 久實 名古屋大学, 医学部, 教授 (60184321)
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研究分担者 |
勝野 伸介 名古屋大学, 医学部, 医員
金子 健一朗 名古屋大学, 医学部, 医員
水野 敬輔 名古屋大学, 医学部, 医員
伊藤 不二男 名古屋大学, 医学部, 医員
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
1999年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1998年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
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キーワード | 先天性胆道拡張症 / 膵胆管合流異常 / whole-mount / 腸管神経叢 / whole mount / Whole mount |
研究概要 |
1.膵胆管合流異常を合併する先天性胆道拡張症(以下本症)に認められる胆管の拡張は、どのような病態の結果により生じるのかという点を本研究計画の中で明らかにすることを目的とし、本症の胆管壁における神経線維ならびに神経節細胞の数を正常胆管と比較して本症の胆管壁の神経構造に異常があるのか否かを検討した。 2.手術的に採取した本症の8例の胆管、ならびに胆管拡張を伴わない正常胆管3例を検討の対象とし、これらの胆管をザンボニ液により固定した後、実体顕微鏡下で粘膜、粘膜下組繊、線維筋層を順次剥離して、外膜の表面近くに展開するMyenteric plexusのWhole mount標本を作成した。これを0.3%TritonX-PBSに2〜3日間浸漬した後、一次抗体として抗PGP9.5抗体に6〜7日間浸漬し、Streptoavidin-biotin-peroxidase methodによる免疫組織染色を施行した。 3.その結果、胆管壁には腸管に比して神経線維、神経節細胞共に1/10-1/20程度と少ないものの、線維筋層には神経線維の網状構造と、神経節細胞の分布が明瞭に観察された。本症の胆管では神経線維は正常胆管と有意の変化は見られなかったが、神経節細胞が正常胆管の1/10程度と極めて少ないのが特徴的所見であった。 4.これら神経線維ならびに神経節細胞の形態は、腸管におけるhypoganglionosisの腸管壁の状態と類似しており、胆管壁の神経伝達障害に伴う胆汁の排出障害が、本症の胆管拡張と関連している可能性が示唆された。 5.今後この点に関してさらなる検討を加える必要がある。
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