研究課題/領域番号 |
10671198
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
消化器外科学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
吉河 康二 九州大学, 生体防御医学研究所, 助教授 (80124816)
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研究分担者 |
渋田 健二 九州大学, 生体防御医学研究所, 助手 (70253531)
定永 倫明 九州大学, 生体防御医学研究所, 助手 (20304826)
森 正樹 九州大学, 生体防御医学研究所, 教授 (70190999)
宇都宮 徹 九州大学, 生体防御医学研究所, 助手 (30304801)
畠中 正光 九州大学, 生体防御医学研究所, 助手 (40253413)
山縣 基維 九州大学, 生体防御医学研究所, 講師 (90294975)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
1999年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1998年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 食道癌 / MMP-7 / 細胞周期 / G1 / S期 / cyclin D1 / p27 / c-myc / 癌浸潤、転移 / MMP7 / リンパ節転移 / 予後 / 脈管浸襲 |
研究概要 |
われわれは、臨床消化器癌にけるMMP-7の発現を調べ、大腸癌では臨床病気の進行に伴ってMMP-7の発現が亢進すること(Mori et al.1995 Cancer)、胃癌ではリンパ節転移、リンパ管侵襲、静脈侵襲に相関すること(Honda et al.1996 Gut)を明らかにしてきた。今回、48例の食道臨床癌の検討によって、MMP-7の発現亢進はリンパ節転移、予後と相関していることが判明した。また、予後に関して多変量解析をおこなったところ臨床病理学的因子とは独立した予後因子であるこ事が示された(p=0.0005)(Yamashita et al.2000 Clin.Cancer Res.in press)。MMP-7は癌組織において主として癌細胞で発現していることが知られているし、われわれも食道癌を用いた免疫染色で癌細胞での発現を確認している。ところが、13個の食道癌株化細胞を調べた結果MMP-7を発現していたものは1例もなく臨床検体とのdiscrepancyを示した。これは、MMP-7の発現が癌間質相互作用によって誘導されることを示唆している。そこでMMP-7を発現していない食道癌株化細胞(KY150)をもちいてMMP-7の遺伝子導入株(KY-7)を作成し親株(KY-P)との比較を行い検討している。KY-7はKY-Pに比較して細胞がconfluentになった後cyclinD1,c-myc遺伝子の亢進、p27蛋白の低下を認めS期の細胞の増加をみとめた。この現象にともなってBrdU uptakeの亢進を認め細胞の増殖能の亢進を示した。KY-7とKY-Pのin vitroにおける細胞増殖は細胞密度の上昇にともなって強い差を認めた。MMP-7の発現は腫瘍細胞の腫瘍原性に関連する事はすでに知られていたが今回の実験でG1/S期の亢進によってtumorigenicityに関与する事が示唆された。(792字)
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