研究課題/領域番号 |
10671203
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
消化器外科学
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研究機関 | 札幌医科大学 |
研究代表者 |
秦 史壯 (秦 史肛) 札幌医科大学, 医学部, 助手 (70291557)
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研究分担者 |
向谷 充宏 札幌医科大学, 医学部, 講師 (00253998)
村上 弦 札幌医科大学, 医学部, 教授 (30157747)
平田 公一 札幌医科大学, 医学部, 教授 (50136959)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1999年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1998年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 後区域 / 肝内血管分岐 / 区域 / 肝 / 人体解剖 / 肝静脈 / 門脈 / 肝右葉 / 肝後区域 / 後上亜区域 / 後下亜区域 |
研究概要 |
197例の解剖実習用屍体肝を用い、剖出法にて肝内門脈枝と肝静脈根を同定した。理想的には、肝区域は肝内の血管構築によって決められるべきである。すなわち、各肝区域・亜区域には1本の区域・亜区域門脈枝が分布し、一方では区域・亜区域境界には肝静脈根が存在すると考えられている。本研究の第1の目的(論文1)は、理想的な血管構築が本当に存在するか否かを検証した。結果は、門脈分岐形態から解剖学的に肝後区域の上下亜区域の同定が可能であった例は、上下亜区域枝を各々1本認めた(後区域枝幹を有する場合は明瞭に2分岐)例で全体の51.7%であった。そして、亜区域境界の指標として静脈根は疑問で、解剖学的には上下亜区域の同定は30〜40%の例で不可能であった。区域・亜区域境界に必ずしも肝静脈根が存在しないことが示唆されたが、肝右葉はいかなる原則に基づいてドレナージされているのだろうか。過去のあらゆる研究では、肝区域をいかに同定したかを明示することなく、肝静脈根の形態を記載してきた。本研究の第2の目的は、門脈分枝によって区域同定ができる標本だけを選んで、肝右葉のドレナージ様式を整理することである。結果は、肝右葉下部では、右肝静脈・短肝静脈・中肝静脈の相補的関係が認められたが、短肝静脈には右葉後面を独占的に還流する役割を期待された。また、短肝静脈以外で肝右葉の上部をドレナージし、右肝静脈ないし中肝静脈ないし下大静脈に流入する静脈を門脈枝との位置的関係から、5群に分類することができた。これら静脈根を右上静脈根(SRS)と定義した。そして、肝右葉上部のドレナージは、短肝静脈と5群のRSR等に分散していると考えられた。
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