研究課題/領域番号 |
10671243
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
胸部外科学
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
伊藤 宏 東京医科歯科大学, 医学部, 助手 (10232464)
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研究分担者 |
廣江 道昭 東京医科歯科大学, 医学部, 講師 (80101872)
渡辺 正純 東京医科歯科大学, 医学部, 助手 (10282758)
田中 啓之 東京医科歯科大学, 医学部, 講師 (70197466)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
1999年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1998年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
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キーワード | 遺伝子治療 / 心不全 / アデノウィルス / インスリン様増殖因子 / P16 / Cre-loxP system |
研究概要 |
本研究は、IGF-Iを心筋のみに発現するアデノウィルスベクターの系を用いて心臓手術時にIGF-Iを心臓に特異的に発現させることにより、心臓手術後の心不全に対しての遺伝子治療に向けての基礎研究を目的とする。本研究で行う予定の事項は、以下の3点であった。 1、LacZを発現するアデノウィルスベクターをラット摘出心に感染させ、心臓への遺伝子導入および蛋白発現効率の検討を行う。 2、心筋特異的なプロモータ(ミオシン重鎖プロモータ)により高率にIGF-Iを心筋のみに発現させるアデノウィルスシステム(Cre-lox-P system)を構築し、ラット心移植モデルに感染・発現させ、発現効率および心機能への影響を検討する。 3、上記が成功した場合には、実験的心筋梗塞犬または高頻度ペーシング心不全犬を用いて人工心肺下にIGF-Iアデノウィルスベクターを導入し、大型動物における本遺伝子治療の効果を検討する。 1、に関しては多くの基礎実験の末、ラットの大動脈弁上にアデノウィルス(AxCALacZ)を注入することによりほぼ100%の心筋細胞にLacZを発現させることに成功した。このことにより心臓手術後心不全の遺伝子治療が可能であることが確認された。 2、に関しては、Cre recombinaseの上流に心筋特異的なミオシン重鎖のプロモータを組み込んだアデノウィルスを作製し、lox-P sequennceに挟まれたneo遺伝子をサイトメガロウィルス(CAG)プロモータとLacZのコード領域の間に組み込んだ標的ウィルスと培養心筋細胞に二重感染させることにより、心筋特異的なLacZ遺伝子の発現を確認した。 3、でめざした大型動物での実験は現在進行中である。また、ラット肥大心に1、の方法を用いて心肥大の遺伝子治療が可能であることを示すことができた。
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