研究課題/領域番号 |
10671321
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
脳神経外科学
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
楠本 雅之 順天堂大学, 医学部, 助手 (20195449)
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研究分担者 |
森 健太郎 順天堂大学, 医学部, 助教授 (30200364)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1999年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1998年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 低温 / 培養神経細胞 / グルタミン酸 / ヨードアセテート |
研究概要 |
1.【目的】虚血に対する低温の神経保護作用についてin vitro神経細胞傷害モデルで検討した 2.【方法】(1)培養開始後7-14日のラット海馬初代培養細胞を実験に用いた。 (2)種々の濃度のグルタミン酸を37℃で15分負荷し、37℃で24時間培養を継続し生存細胞数を算定した (3)種々の濃度の代謝阻害剤iodoaceatate(IAA)を37℃で5分間負荷し、負荷後37℃で24時間培養を継続し生存細胞数を算定した。培養液の低温下による神経細胞保護作用についてはIAA負荷後の30分間を30℃とし生存細胞数を算定した。 (4)IAA負荷後、培養神経細胞にchchlorofluorescein diacetate(DCFH-DA)を取り込ませ535nm波長下でこれらの細胞の蛍光像を撮影した。 3.【結果】(1)37℃でグルタミン酸を15分負荷したところ、100μMにおいて有意な神経細胞傷害を認めた。 (2)30℃でグルタミン酸を15分負荷しても、低温化による神経保護作用は認められなかった。 (3)37℃でIAAを培養神経細胞に5分間作用させるとIAAの濃度依存性に細胞死の発現をみた。 (4)IAA負荷終了後の30分間を30℃にすると細胞死の発現は有意に抑制された。 (5)培養細胞内のdichlorofluorescein(DCF)はIAA負荷終了後3時間で検出された。IAA負荷終了後の30分間を30℃にすると細胞内DCFの検出は不良となり培養液の低温化はhydroperoxideの生成を抑制するものと思われた。 4.【結論】 (1)グルタミン酸が負荷されると培養液を低温としても神経保護効果のないことが判明した。 (2)IAA負荷に対する低温による神経保護作用はhydroperoxideが関与するoxidative stressを抑制する点にその作用機序があるものと思われた。
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