研究課題/領域番号 |
10671326
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
脳神経外科学
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研究機関 | 東京女子医科大学 |
研究代表者 |
糟谷 英俊 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (50169455)
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研究分担者 |
川島 明次 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (70287374)
笹原 篤 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (40287371)
恩田 英明 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (60185692)
藍原 康雄 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (50287372)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2000年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1999年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1998年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | くも膜下出血 / 脳血管攣縮 / 遺伝子 / 遺伝子発現 / 遺伝子治療 / 炎症 / ベクター |
研究概要 |
くも膜下出血後の脳血管攣縮に対する予防治療薬はこれまで多数開発されてきたが、十分効果の期待できる薬剤は未だない。我々はいちはやく分子生物学的手法を脳血管れん縮の研究に用い、これまで国内外で高い評価を受けてきた。これまでの研究成果、技術を元に、脳血管れん縮に対する遺伝子治療に注目した。脳血管への遺伝子導入の手技の確立を中心に、脳血管れん縮に最も関与する遺伝子の探索を目的とした。 (1)カチオニックリポソームをベクターとして選びイヌくも膜下出血モデルを用いてKF-kB decoyを大槽内に注入し、脳血管れん縮の程度を脳血管撮影で比較したが、効果は十分とはいえなかった。次に蛍光色素でラベルしたdecoyを用いたが、くも膜下出血時の脳主幹動脈へのトランスフェクションは十分とはいえないばかりか、脳実質にもかなりトランスフェクションされていた。KF-kB decoyの効果以前に、ベクターを一回髄液注入するだけで、脳主幹動脈に選択的にトランスフェクションさせるには限界があると考えられた。 (2)ポリ乳酸グリコール酸を基材として用いたドラッグデリバリーシステムを開発した。薬剤には容量-効果のはっきりとわかる血管拡張薬である、パパベリンとニカルジピンを用いた。十分な脳血管攣縮の予防効果は得られた。血管拡張作用が強いパパベリンはニカルジピンの100倍の量を要した。この原因として、血管周囲血腫の薬剤の濃度の測定から、薬剤の脂溶性が関与していると考えられた。また、脳血管攣縮の予防効果はドラッグデリバリーシステムを留置した部位からはなれた血管にはなかった。この結果を念頭に、今後の脳血管への遺伝子治療を考えていく必要がある。 (3)攣縮血管においては蛋白、遺伝子レベルで変化がおこり、持続的な収縮を司っていると考えられる。遺伝子治療に用いる遺伝子は持続的収縮に到る転写制御経路で最も上流である必要がある。これを調べるため、differential display法とDNAアレイ法、TaqMan法などを用いて攣縮血管での遺伝子発現の特徴を検討した。サイトカインなど炎症に関する遺伝子の発現が著明に増加しており、血管壁での炎症が持続的な収縮に関与すると考えられた。
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