研究課題/領域番号 |
10671335
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
脳神経外科学
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研究機関 | 国立循環器病センター |
研究代表者 |
関 淳二 国立循環器病センター研究所, 生体工学部, 室長 (20163082)
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研究分担者 |
高見沢 計一 国立循環器病センター研究所, 生体工学部, 室員 (10163312)
中山 泰秀 国立循環器病センター研究所, 生体工学部, 室長 (50250262)
松田 武久 国立循環器病センター研究所, 生体工学部, 部長 (60142189)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
2000年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1999年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1998年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | レーザドップラ法 / 脳軟膜細動脈 / 壁剪断応力 / 一酸化窒素 / 血流調節 / 臓器特異性 / 光干渉断層法 / 3次元構築 / 血流調節機構 / 血流抵抗 / 血流分布 |
研究概要 |
本研究では、我々が開発した光ファイバ型レーザ流速計顕微鏡を用いてラット脳軟膜の単一微小血管における血流速度を高い時間・空間分解能で定量的に計測することにより、脳微小循環における血流調節機構、及びその臓器特異性を明らかにすることを目的とする。 システムを改良することで、血流速度の計測可能上限が200mm/s程度に増大し、オフラインでの時間分解能は最高1msに向上した。これらの改良により、直径100μmを越える細動脈における血流速度が計測可能となると共に、血流速度の拍動成分を定量的に計測できるようになった。実際、ジャービルを用いた脳虚血再灌流実験で、脳軟膜細動脈の血流速度は、攣縮時の0から再灌流後コントロール時の速度の2倍程度(数十nm/s)まで増大し、瞬時血流速度は50mm/sに達したが、この変化に十分追随可能であった。また実時間計測においても、10ms以下の時間分解能が得られた。 脳微小血管血流に対する一酸化窒素(NO)の影響について、脳卒中易発症高血圧ラットを用いて、L-arginine投与による変化を本システムにより計測評価した結果、対象群の直径20μm以上の脳細動脈血管径、平均血流速度、及び壁剪断応力は4週齢から12週齢にかけて有意に減少したのに対して、4週齢以降L-arginineを経口投与した群でこの減少は見られなかった。血中NO濃度は12週齢では4週齢と比較し両群ともに減少したが、L-arginine投与群ではその減少率は有意に低下した。 脳皮質における微小血管及び神経細胞の3次元構築をin vivo高分解に観察する目的で、近赤外光を用いた光干渉断層システムの試作開発を進め、in vitro予備実験を行った結果、光学顕微鏡では観察することが困難な脂肪層中の血管に対して、空間分解能10-20μmで深さ600μm程度までの断層像を得ることができた。
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