研究課題/領域番号 |
10671339
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
整形外科学
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
羽鳥 正仁 東北大学, 医学部・附属病院, 講師 (70208552)
|
研究分担者 |
柴田 敏裕 藤沢薬品工業, 探索研究所, 主任研究員(研究職)
大谷 明夫 東北大学, 医学部・医学系研究科, 助教授 (30133987)
|
研究期間 (年度) |
1998 – 1999
|
研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
|
配分額 *注記 |
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1999年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1998年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
|
キーワード | 血管新生阻害剤 / FR118487 / 骨肉腫 / ラット / 肺転移 / 骨肉腫(osteosarcoma) / 肺転移(lung metostasis) / 血行性転移(Rematogenous metastasis) / 多中心性骨肉腫(multifocal osteosarcoma) / リンパ節転移(lymph node metastacis) / 担癌マウス / マトリックスメタルプロテアーゼ |
研究概要 |
本研究の目的は、真菌由来血管新生阻害剤(FR118487)の骨肉腫に対する抗腫瘍効果、抗肺転移効果を調べることである。 【実験方法】 移植腫瘍には奈良県立医大より供与されたラット骨肉腫C-SLMを用いた。5週齢のFischer344系雄ラット30匹の皮下に移植した。移植後1週目にFR118487を浸透圧ポンプを用い投与した。各群10匹とした(1群:コントロール、2群:0.5mg/kg/day,3群:1.0mg/kg/day)。投与期間は2週間とした。体重、移植腫瘍サイズの測定を毎週行った。移植後6週目に屠殺し移植腫瘍を摘出しその重量を測定した。さらに肺表面の転移の有無を観察した。 【結果】 腫瘍は全例に生着した。コントロール群ではラットの体重は順調に増加した。2群、3群では移植後1週間はコントロール群と同様に体重は増加したがFR118487投与の2週間は減少した。その後体重は増加に転じたがコントロール群と比較して測定の各週において有意に低かった。皮下移植の腫瘍のサイズはコントロール群と比較して2群、3群では有意にその増殖がドースデペンデントに抑制されていた。摘出腫瘍の重量も1群と比べ2群、3群では有意に低い値を示した。摘出肺表面の結節の有無を観察したが、明らかな転移は見られなかった。 【考察】 FR118487の骨肉腫に対するin vivoでの抗腫瘍効果を報告した研究はない。本研究でFR118487のラット骨肉腫に対する抗腫瘍効果が確認された。今後の臨床応用が期待される。肺転移については肉眼的にコントロール群においても明らかな転移結節を見つけることは出来なかった。真菌由来血管新生阻害剤の問題点として組織毒性がしられている。FR118487投与によりラットの体重増加が抑制されることが分かった。臨床応用の際の問題になると考えられる。
|