研究課題/領域番号 |
10671443
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
麻酔・蘇生学
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
西村 欣也 順天堂大学, 医学部, 講師 (80164581)
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研究分担者 |
山本 行男 東京都臨床医学研究所, 主任研究員 (80124501)
羽里 忠彦 東京都臨床医学研究所, 主任研究員 (60109949)
釘宮 豊城 順天堂大学, 医学部, 教授 (90010537)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1999年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1998年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | spinorphin / enkephalin / aminopeptidase / dipeptydylaminopeptidase / Ni-NTA / bradykinin / substanceP / substanceP receptor / Spinorphin / Leuhistin / PMN |
研究概要 |
われわれがウシ脊髄より、Enkephalin分解酵素活性を指標として単離・精製したSpinorphin(Leu-Val-Val-Try-Pro-Thr-Trp)はオピオイド活性のみならず、坑炎症作用をも有している事を報告してきた。この炎症作用を確認するべく、カラニゲン投与による急性モデルをair-puchモデルマウスに作成し、PMN(polymorphnuclear neutrophil)のaccumulationによる坑炎症効果が観たが、leuhistin(spinorhinの代謝酵素であるアミノペプチデースNの特異的阻害薬)の併用投与によりaccumulationの程度が減ずることが確認された。またブラジキンにより誘発された痛みに対してspinorhinに抑制効果がくるのかを検討したが、その結果50%抑制率が28pmolと強い鎮痛効果を発揮することが認められた。またSpinorhinのリード化合物であるVVYPW(N末端とC末端脳のアミノ酸をはずしたもの:tynorphinと命名)は脳に存在するdipeptydylaminopeptidaseに対してのみ強い阻害活性(IC50=0.086ug/ml)を有し、腎に存在しているdipeptydylaminopeptidaseに対しては阻害活性を有していないことがわかった。これらの実験結果より、このspinorhinおよびそのリード化合物は中枢性に作用すると思われ、新しい鎮痛坑炎症薬の可能性が示唆された。 一方、substanceP receptor(SPR)に関しては、PCR法にてhuman SPRに6つのヒスチジン(His)をつけ、Ni-NTA cokumnによるレセプターの精製・抽出を試みたが、800pmol/mgとかなり高活性を有するまでに精製することができた。また、この6xHis-hSPRの薬理活性は、hSPRとほぼ同様であった。これにより、6xHis-hSPRはsubstanceP(^3H-SP)との結合に影響を与えず、今後のhSPRの構造解析に有用なものとなると思わる。
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