研究課題/領域番号 |
10671465
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
泌尿器科学
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
石塚 修 信州大学, 附属病院, 講師 (20184541)
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研究分担者 |
井川 靖彦 信州大学, 医学部, 助教授 (40159588)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
1999年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1998年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | タヒキニン / 膀胱過活動 / ラツト / 膀胱内圧検査 / 尿路閉塞 / 加齢 / セロトニン / アドレナリン / ラット / ニューロキニン1受容体 / ニューロキニン2受容体 |
研究概要 |
排尿神経回路の加齢による変化を解明するために、高齢者に多くみられる前立腺肥大症に代表される下部尿路閉塞による膀胱過活動に注目した。2月齢のラットの下部尿路を閉塞し、6週後に解除して二次性の膀胱過活動を発生させた。この膀胱過活動状態は脊髄内のアドレナリン受容体、タヒキニン受容体を介していることは以前に報告したが、今回の研究においては大脳脳室内に受容体拮抗薬を無拘束・無麻酔下で投与し、大脳中枢レベルでも感受性の増加を認めることを証明した。このような膀胱過活動に対してアドレナリン受容体もしくはタヒキニン受容体拮抗薬が治療薬となり得る可能性を示唆した。 また、加齢とともに臨床的に頻尿・尿失禁症例の頻度が高くなるが、この機序としては従来の交感神経・副交感神経支配のみでは説明がつかず、新しい神経支配の機序の関与も示唆されている。今回の研究では、排尿反射経路を含む中枢神経系に広く分布しているセロトニン受容体に注目した。中枢レベルでセロトニン(5HT)受容体サブタイプの排尿に対する役割は知られていないため、無拘束・無麻酔下で5-HT1A作動薬、5-HT2作動薬、5-HT3作動薬、5-HT4作動薬を正常ラットの脳室内に投与して膀胱内圧曲線上での変化を観察し、大脳中枢レベルで5-HT1A、5-HT2、5-HT4受容体を介した排尿反射があり、それぞれの受容体に作用する5-HT受容体拮抗薬は過活動膀胱に対する治療薬となり得る可能性を示唆した。
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